鰻を食べると一言で言っても、その選択肢はたくさんあります。
うな重が食べたいのか、蒲焼で一杯やりたいのか。
鰻は天然か養殖か。ブランドか。
関東風か関西風か。
今回ランチにうな重を食べに行くことにして、
こだわったのは関東風のであること。
選んだのは、東長崎の商店街の端にある「鰻家」さんというお店です。
鰻は養殖のようですが、
本田宗一郎氏が生前こよなく愛していた事でも有名な
昭和44年創業の老舗名店です。
予約していくと、ちょうどその時間に焼きあがるように準備してくれます。
カウンターに座ると、中で鰻を蒸している様子、焼いている様子が見え、
できるまでの時間、それを見ながら期待を膨らませます。
調理場入り口付近には、地下水が汲み上げられていて、
ちょろちょろと水が落ちています。
その下には桶が置いてあって、鰻が泳いでいるのです。
うな重のランクは、梅・竹・松・特・特上の5段階。
うな重のランクの違いは、日本中共通、鰻の大さとご飯の量。
(一部の店は天然かどうかというところもあるようですが)。
特を頼みました。
さて、関東風と関西風の違いは何なのかというと、
さばき方と焼き方が異なることです。
関西では、小ぶりの鰻を腹から開いて蒸さずに焼くため、
脂の乗ったパリッとした香ばしさが特徴になります。
一方関東では、鰻を背開きにして白焼きした後、
蒸して再び焼くためふわっと柔らかいのが特徴です。
最初の白焼きは到着前に行われたのか、見ていませんでしたが、
蒸して焼いていく過程をじっくり鑑賞しておりました。
13時半きっかりに焼きあがり、いざ蓋を開けます。
確かに背開きのようです。
特は、鰻の半分みたいです。ほぼ倍額の特上が鰻1匹分なのでしょう。
さて、一口食べると、そのやわらかさに驚きです。
ふんわりと臭みがない。
今まで食べた最高の鰻からすると厚みはやや薄いけど、
脂ののりはちょうどよかったです。
やっぱり蒸しが効いているのです、本当にふっくら。
最後にほんのちょっと炭で焼いている香ばしさも食欲をそそります。
上品なお味のお新香とお吸い物もついてきます。
3,750円といえば、レストランに行ったらいろんなものが食べられるお値段。
それを一点に使う贅沢さも、たまにはいいものです。
【住所】東京都豊島区南長崎5-18-17
【電話】03-3953-0049
【営業】11:30~20:30
【定休】第2第3第4金曜日
【食べログURL】鰻家→https://tabelog.com/tokyo/A1321/A132101/13012445/