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【アメリカ大陸縦断015】世界一美しい湖のほとりで(@サン・ペドロ・ラ・ラグーナ/グアテマラ)

居心地が良すぎる日本人宿

のんびりしたスペイン語の音楽を聞きながら、
くねくねとした山道を走るバス。
山を下りると、何度もバスは停車し、その度に乗客が増え、
次第にチキンバスらしくなってくる車内。
途中通ったソロラ県の県都ソロラでは、さらに乗客は増え、
2人掛けの椅子に3人が座り、狭い通路に人がびっしりと立った。
まさしくチキンバス。

ソロラの上にある市場の前で

車窓からのながめ。ソロラの上にある市場の前

ソロラからパナハッチェルに下る山から、アティトラン湖が見えてくる。
アティトラン湖は、世界一美しい湖の1つとされている。

パナハッチェルに到着すると、アティトラン湖のほとりまで歩いた。
そして、ちょうどサン・ペドロ・ラ・ラグーナに向かおうとする
ボートがあったので、それに乗船。

アティトラン湖は8万4千年前の火山の噴火によってできたカルデラ湖で、
サン・ペドロ火山、トリマン火山、アティトラン火山と
3つの火山に囲まれている。
アティトラン湖の絶景を眺めながら、
太陽の日差しを浴びとても気持ちのいい船旅。
30分ほどでサン・ペドロ・ラ・ラグーナに到着した。

ボートからアティトラン湖のながめ

ボートからアティトラン湖のながめ

船着き場には、白人のヒッピーたちがたくさんいた。
10年前にとあるヒッピーから勧められ、
行ってみたいと思っていた村だ。
その頃よりもちろん観光化は進んでいそうだが、
今でも十分のんびりした村だ。

中心にある教会

中心にある教会

船着き場から、観光客向けの店が並ぶ坂を上がり、
しばらくすると教会が見えて来る。
教会の横には市場があって、そこを越えると地元の人たちだけの地域。
そこから更に歩いて、お目当ての日本人宿「カサ・デ・ナガレ」を探す。
途中、立ち止まっていると、現地の人に「ススム?」と聞かれた。
カサ・デ・ナガレのオーナーの名前だ。
「ススムは私の友達」と言って、宿の方向を教えてくれた。
途中何度も地元の人に道を教わりながら、カサ・デ・ナガレに到着した。

オーナーのすすむさんは、とても感じのいい方。
ベッドメイキングが終わるまで少しお待ちください、と
奥さまのガブリエラさん(通称ガブちゃん)がコーヒーを出してくれた。
長女のナガレちゃんと、次女のココロちゃんが周りで遊ぶ。

「ユウジくんのお友達ですよね?」と
この宿に泊まる人々が声を掛けてくれる。
フローレスで出会ったユウジくんに勧められてこの宿にやって来たのだ。

すすむさんに、スペイン語学校「MAYAB」の場所を地図に書いてもらうと、
さっそく出かけた。
3日間だけでもスペイン語を習おうと思い、
数日単位で授業を受けさせてくれるというMAYABに行こうと思ったのだ。
アティトラン湖をながめながら、坂道を上ったり下ったり。
しかし、行けども行けども、それらしき場所はみつからない。

この村の人たちは老若男女みんな気さく

この村の人たちは老若男女みんな気さく

村から外れていそうな場所まで行くと、引き返した。
目印になるはずのATMを探しているうちに、教会にたどりついた。
しばらく周辺を歩くと、日が暮れて来た。
スペイン語学校に行かなくてもいいかなと思えてきた。
英語のように独学でいいじゃないか。
学校に行ったと思って集中して勉強をすればいい。

そう結論に達すると、今日のシェア飯が焼き鳥と聞いていたので、
ビールを買って宿に戻った。

教会の横の市場

教会の横の市場

ルーフトップのBBQスペースにみんなが集まると、
サン・ペドロ・ラ・ラグーナに住まれているカバさんという方が、
焼き鳥を焼いてくれた。
カバさんは、染色の工房を営みながら、
路上で焼き鳥を売ったりもしている。
ビールと焼き鳥と日本人同士の他愛のない話。

「今日、何したんっすか?」
「いろいろ調べものを」
「ドラクエのコインの場所調べていただけでしょ!」
なんて会話が繰り広げられる。
いわゆる沈没者たちが集まる日本人宿独特の空気感。
海外へのバックパック旅行の楽しみは、
旅をすることだけではないと私は思う。
時間を浪費することに罪悪感を感じてしまう日本人にとって、
社会生活をしていては決して味わえない開放感がある。
好きな時間に起きて、好きな時間に寝る。
日本にいては絶対に出会わない人と出会って、
フィーリングの合う者だけと付き合う。
日本人同士言葉の壁もない上に、海外にいるからこそ感じる同郷の心で、
仲良くなるのも時間はかからない。
そして、そこでできた友達は、
縁があれば日本に帰ってもずっと続く、昔の旅仲間になるのだ。

この旅は沈没できないけれど、昔の旅を思って懐かしくなり、
すっかり飲み過ぎてしまった。

CASA De Nagareから見るアティトラン湖。時間によって見え方が全然違う

CASA De Nagareから見るアティトラン湖。時間によって見え方が全然違う

飲み過ぎた次の日は早くに目が覚める。
シャワーを浴びて、1階に行くとススムさんとガビちゃんが
朝ごはんの準備をしていた。

空を見上げながら、ハンモックに揺られていると、
ここにずっといたいなという気分になる。
朝ごはんが出来ると、1階の食卓に集まりみんなで食べる。
その日の朝食は、すすむさんが作ってくれたボロネーゼとパパイヤ。
こちらの宿は、朝ごはん付きだ。

それから、たまった雑用をしたり、
スペイン語の勉強をしたりしているうちに時間が経っていく。
周辺の家からはひっきりなしに大音量で音楽がかかる。
昼には、カバさんがやって来て、またみんなでちょっと飲んだりした。
すすむさんからの差し入れもあり。

そんなこんなであっという間に日は暮れて、
夜のシェア飯の時間が始まる。
その日のシェア飯は、すすむさんが担当してくれた。
宿主が自らシェア飯を作るなんていうのは稀なことだと思う。
なんとも商売っ気のないスタイル。
旅行者にとっては、かなりありがたいことだ。

晩ごはんの後は、洗い物係を決めるためのトランプ。
ラム酒をシェアしてみんなで飲んで、
そのまま賭けトランプをした。
大富豪で大負けしたものの、初回だからと罰金は免除してもらった。
そんなこんなで夜は更けていく。

部屋の前のハンモック

部屋の前のハンモック

翌朝もまた早くに目覚めてしまったので、
とりあえず着ているものを全部洗濯した。
朝ごはんをいただいて少し休むと、宿を出た。

隣の村のサン・フアン・ラ・ラグーナまで行ってみるつもりだ。
宿の中は少し肌寒い気がしたけど、
太陽の日差しは厳しく、少し歩くと汗ばんだ。
宿の周りの地理を把握していなくて、迷いながら歩く。
いつもとは違う道から教会に出た。

教会からは参拝を終えた人々が次々に出て来る。
テンガロンハットにシャツ、
かわいい刺繍の入った布を腰から巻くおじいさんは、
近所のお友達に会い話が長引きそうになると、
近くの店先の段に腰をかけた。
民族衣装の女性は集って、家路に向かう。
この村が観光化されていくと思うのはこちら側で、
ここで生活をしている人たちにとっては、
旅行者と旅行者のための店が少しばかり増えただけで、
昔からの生活には変わりはないのかもしれないなと思った。
確かに私も、日本の日常では外国人旅行者をそれほど意識してはいない。

朝の市場周辺

朝の市場周辺

朝の市場周辺は人が多い。
教会から出て来た人々も、市場に向かう。
市場の横で新鮮な苺ミルク(5Q)を買って、飲みながら歩いた。
教会の前でピックアップトラックを待ってみた。
すると、隣に座っていたおじいさんに話しかけられた。
わかりやすい言葉で話そうとしてくれているようだけど、
何せほとんどスペイン語のわからない私は、
理解することができなかった。
もっとスペイン語がわかれば、おじいさんと話ができたのに、
と思うと勉強意欲が湧いて来る。
ピックアップトラックは、なかなかやって来そうもないので、
歩いて行くことにした。

湖沿いの道を歩く。景色が素晴らしい。
なんといっても世界一美しい湖だから。贅沢な散歩だ。

サン・ペドロ・ラ・ラグーナの村を一望

サン・ペドロ・ラ・ラグーナの村を一望

30分ほど歩くと、
「Bienvenido a San Juan La Laguna」の看板が見えて来る。
天使のようなモニュメントのある交差点を曲がると、
サン・フアン・ラ・ラグーナに着く。
何もない。ただの小さな通りがあるところが、街の中心らしかった。
そのまま歩いて行くと、市場がある。
小さい市場。

その横の道は、船着き場に繋がる。
サン・ペドロ・ラ・ラグーナよりも、外国人旅行者が多いようにも思われる。
道の脇には、染色の雑貨や
ビーズのブレスレットなどが売られている土産物屋があり、
こ洒落たカフェなどもある。
船着き場まで行くと、引き返した。

サン・フアン・ラ・ラグーナの船着き場

サン・フアン・ラ・ラグーナの船着き場

市場の中のレストランで、セビチェを食べた。
セビチェとは、中南米で食べられる魚介類のマリネのこと。
地元の人々と同じようにケチャップや醤油などを入れて食べた。
なかなか美味しい。

サン・フアン・ラ・ラグーナで食べたセビチェ

サン・フアン・ラ・ラグーナで食べたセビチェ

市場を出ると、さらに奥の通りまで歩いた。
そこには、土産用の雑貨を売る店が点在していて、
私はそこの一軒で手織りのストールを買った。
そこの通りにある店は、どこも配色が派手ではなく、
日本で身につけても違和感のない素敵なものが多い。

サン・フアン・ラ・ラグーナの雑貨屋さん

サン・フアン・ラ・ラグーナの雑貨屋さん

「何も見るものがないわよね」。
パナハッチェルからボートに乗って
観光にやって来た女性に話しかけられた。
本当にその通りだ。
そのまま、また歩いて宿に戻った。

ナガレちゃんやココロちゃんが、
隣の家の子どもたちと一緒に遊び回っている。

宿に戻ってスペイン語の勉強なんかをしていると、
「酒出せー」という声が聞こえてきたので、
ルーフトップに上がるとみんなが飲み始めたので私も参加させてもらった。

日が暮れてシェア飯の時間になると、1階に行きお手伝い。
今日は餃子だ。
皮を延ばし、ネタをくるんでいく。
餃子が焼けるとビールで乾杯。
今日は、ここで長期滞在していた旅行者の最後の夜。
普段は飲まないガビちゃんもビールを飲んで、最後の晩餐。
飲んで騒いで、トランプして。
隣の家のお母さんからもらった餞別のコーヒーを点ててくれた。
家の前のコーヒーの木から焙煎して作ったもので、
香りが強く、酸味の少ない美味しいコーヒーだった。
最後は、花火でしめられた。

カサ・デ・ナガレのシェア飯の後で

カサ・デ・ナガレのシェア飯の後で

翌日はゆっくりと寝た。
朝ごはんを食べて、洗濯をし、雑用を済ませると、
スペイン語の勉強をする。

昼には、旅立ちを祝しての乾杯におつきあいさせてもらった。
出発の時が来ると、通りまでお見送り。
ココロちゃんは、ずっと一緒に遊んでもらっていた旅人が旅立って、
大泣きしている。
短い間だったけど、一緒にいた旅人が旅立つと
なんとなくさみしい感じがする。特に見送る側になるときだ。

でも、その後開いた部屋にはまた新しい旅人がやって来て、
新しい出会いをするのである。
本当に、出会いと別れの繰り返し。

ずっと一緒に遊んでもらっていた旅人が旅立って大泣きのココロちゃん

ずっと一緒に遊んでもらっていた旅人が旅立って大泣きのココロちゃん

当初の予定より1泊延長することにして、
今回の旅最長の連泊数を数えることになった4泊目の夜は、
みんなでピザパーティーをすることになった。

昼前には、ルーフトップでみんなが集まって、
トランプで買い出しに行く人を決めた。
負けてしまった私とノリくんとで、市場に向う。
お肉屋さんに、野菜屋さんに、一通り買い物を済ませると、
スーパーマーケットで残りの食材を調達した。

日が暮れると、みんなでルーフトップに集まり、
すすむさんが下ごしらえしておいてくれた材料を使って、
ピザ作りを始めた。
ピザ生地が出来ると、起こした火を釜に入れ、火が回ったら、
ピザを焼き始めた。
できたてのピザは、想像以上に美味しかった。

屋上にピザの釜がある

屋上にピザの釜がある

できたてのピザは想像以上の味

できたてのピザは想像以上の味

「最近、どこの商店でも手に入らなくて……」。
と言われ、飲んでみたいと思っていたが、もう飲めないだろうと諦めていた
クーシャを、すすむさんが調達してくれていた。
クーシャとは、サトウキビのお酒なので、ラムの一種。
グアテマラで密造されるお酒でかなり安い。不純物が多いとか。
アルコール度50%もあるそうで、3口くらい飲んだらもう満足。
美味しいピザにアルコールで、幸せをかみしめ、
サン・ペドロ・ラ・ラグーナの最後の夜を過ごした。

泊まった宿:CASA De Nagare (カサ・デ・ナガレ)

【住所】San Pedro La Laguna, Zona 4, Quinto acceso Sololá, Guatemala
【料金】40Q
【設備】Wi-fi、キッチン、朝食付き
【評価】★★★★★

移動:チチカステナンゴ→サン・ペドロ・ラ・ラグーナ

バス(チキンバス)で時間2時間。20Q。乗り継ぎボート30分。25Q。75km。
チチカステナンゴ→サン・ペドロ・ラ・ラグーナ

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