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【アメリカ大陸縦断014】先住民族の露天市を目指して(@チチカステナンゴ/グアテマラ)

チチカステナンゴ木曜市

朝7時、宿の1階のスペースでシャトルバス待ち。
オーナーの田代さんご家族のどなたかが、
その日誕生日だったらしく、朝から音楽が流れ、
その音に目が覚めた大学生の女の子が起きて来た。

シャトルバスは、15分すぎにやって来た。
大学生の女の子に見送られ、バスは出発。
シャトルバスと言っても、ただのワゴン車だ。
もう1つ別のホテルにもピックアップに寄って、
バスが満員になると、アンティグアを出発した。

アンティグア周辺の小さな街や、田舎道、
高速道路のある少し大きめの街や、山道などを通る。
途中、トイレ休憩をはさみ、
3時間くらいでチチカステナンゴに到着した。

トイレ休憩で寄ったレストランの前にいた見たことのない動物

トイレ休憩で寄ったレストランの前にいた見たことのない動物

バスを降りると、地元の人に道を尋ねながらホテルを目指す。
途中、「こんにちは」と日本語で声を掛けて来た客引きがいて、
話をしてみると「ホテル・ポサダ・ベレン」を
熱心に勧められた。
悪くなかったので、そこに泊まることにした。

標高2030m、キチェ県の高原地帯にあるチチカステナンゴ。
アンティグアより更に肌寒いので、フリースを羽織り出かけた。

チチカステナンゴに来たのは、ここで開催される露天市がお目当て。
市が開催されるのは、週に2日。木曜日と日曜日。
その日は、周辺の村から数万人もの先住民が集まり、
日用品や民芸品などが売買される。

ホテルのある街の南側から、
中心地であるサント・トマス教会の方へ向かって歩くと、
にぎわっている市の様子が見えてくる。

先住民たちは、背が小さい

先住民たちは、背が小さい

露店市は、サント・トマス教会周辺に広範囲に広がっているようで、
カラフルな刺繍が施された民族衣装を着た人々が、
そこかしこで商いを行う。
観光客が多いのかと思えば、そうでもなく、
ほとんどが生鮮食料品や日用雑貨を売買する先住民のための市だ。

真っ白な建物、サント・トマス教会に続く階段にも、
野菜や花や民芸品を売る人々の姿が見える。
階段手前には炎が焚かれており、
もくもくとたつ煙ごしに、カラフルで雑多な商いの風景を見ていると、
中米の情緒を感じる。

サント・トマス教会

サント・トマス教会

階段を上り、サント・トマス教会に入ってみることにした。
入り口で焚かれている香の香りがつんと鼻にささる。
薄暗い教会内では、ろうそくの明かりが揺らめく。
サント・トマス教会は、1540年にスペイン人によって
建てられたカトリック教会。
元々キチェ族が使用していた建物を壊して作られたもので、
現在も先住民は、独自の神々を信じ、そこで祈りを捧げている。
天地創造からスペイン征服軍によって先住民キチェ族の国家が
崩壊するまでの歴史が綴られたマヤの聖典「ポポル・ブフー」が
発見されたのは、この教会だ。

教会を後にすると、腹ごしらえをと思い、
食堂のエリアを探して歩いた。
すぐにみつけて、てきとうに指差し注文して食べた。
隣に座っていた先住民の女性に、珍しそうに見られた。
笑顔を送ると、笑顔を返してくれた。
グアテマラの女性は、金歯の女性が多い。

昼食を食べた食堂の女の子

昼食を食べた食堂の女の子

もちろん民芸品も多く、木彫りの仮面や、素焼きの壷、
幾何学模様のウイピル(グアテマラの民族衣装)、
刺繍の施されたタペストリーなど、
お土産を買うこともできる。

「パナハッチェルでも民芸品が売っていると思って、
チチカステナンゴの市であまり買い物しなかったんだけど、
後から思えばチチカステナンゴで買い物した方が安かったのに」。
…という後悔の話も聞いていたので、
ここで何か買いたいと思っていた。

別に何が欲しかったわけでもないけど、
先住民の女性に勧められた髪に巻く紐を買った。
そしたら、髪に巻き込んで結ってくれた。

民族衣装を選ぶ

民族衣装を選ぶ先住民族たち

遊び疲れ、歩き疲れ、出会い疲れ、いろんな疲れの蓄積が限界で、
部屋に戻ると日が傾くまで眠ってしまった。
夕方、もう一度市に出かけたら、もうほとんどが店終いを始めていた。

その夜、宿のシャワーを浴びようとしたらあまりにぬるくて、
風邪をひくかもしれないと思い、浴びるのをやめることにした。
ここら辺一帯のシャワーは、シャワーヘッドに電気を入れ、
お湯に変えているのだが、
湯量を極力少なくすると湯が熱くなるという仕組みだという話を
聞いていたのに、すっかり忘れてしまっていた。
きっとそうやって使えば、熱いお湯が出たのかもしれない。

Wi-fiの繋がらない宿はこの旅初めて。
Wi-fiのない時代には、1冊の本を丁寧にもったいぶりながら読み進め、
幾晩も長い夜を過ごしたものだ。
そんな昔のことを思い出したりするくらい長い夜は、
とにかく眠るしかなかった。

翌朝は、市のないチチカステナンゴはどんな様子か楽しみに出かけた。
通りにたくさんいた人はいなくなっており、露店が消えている。
静かな街だ。

サント・トマス教会の裏の常設市場は機能しているらしく、
そこで朝ごはんにすることにした。
民族衣装の女性が切り盛りし、男が取り仕切る。
周辺に住む男たちが仕事前の朝食をとる。
きっとずっと続くここでの普通の日常。

朝食をとった食堂

朝食をとった食堂

市場を後にすると、パスクアル・アバフの丘を目指し歩いた。
メイン通りから小径に入り、山の頂上を目指して歩く。
時々通り過ぎる車は、荷台の上にたくさんの人が乗っていた。
牛がいて、鶏が鳴く、のどかな風景。
振り返ると、チチカステナンゴの街が一望できた。
キチェ族の神聖な儀式を見ることができるはずだったのだが、
行けども行けども、頂上にあるはずの祭壇は見えて来ない。
頂上かと思われる場所にはさらに道が続いており、
隣の山と尾根続きになっているように見える。
結局、祭壇にはたどり着けず、引き返すことにした。

宿に戻り、チェックアウトすると、
東側の通りをチキンバスを探して歩いた。
宿のオーナーには、ロスエンクエントスに行って
乗り換えればいいと言われたが、
パナハッチェル行きのチキンバスを発見したのでそれで行くことにした。

初めてのチキンバス

初めてのチキンバス。最初は私しか乗っていなかったのだけど……

泊まった宿:HOTEL POSADA BELEN

【住所】12a Calle 5-55,Chichicastenango, Guatemala
【料金】50Q
【設備】なし
【評価】★★★☆☆

移動:アンティグア→チチカステナンゴ

シャトルバスで2時間半。110km。70Q。
アンティグア→チチカステナンゴ

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