昼前頃、宿を出て、コロラド通りのシーキャット社を目指した。
ちょこっとウルグアイも見ておきたいなと思い、
ラ・プラタ川を挟んでブエノス・アイレスの向かいにある
コロニア・デル・サクラメントへの日帰り旅行を企てたのだ。
昨日は日曜のため休みだったので、当日券を買うしかない。
シーキャット社に着いて、今日、コロニア・デル・サクラメントに
行きたいんだと言うと、夕方の便を紹介された。
昼の便なら、直接港でチケットを買うしかないと言われた。
1時間も経たないうちの出発ということで、
タクシーに乗って、港に向かった(45$)。
ブケブス社のターミナルまで行くと、カウンターでチケットの申し込みをした。
それから、別のカウンターでチケットの支払いをする。
支払いが終わると、先のカウンターに戻ってチケットの発券をしてもらった。
そのまま、2階のイミグレーションに行く。
同じカウンターで、アルゼンチンの出国とウルグアイの入国を済ませた。
そして、フェリーに乗り込む。
2階にきれいなラウンジのようなところがあったので、
そこに行こうとしたが、どうやら1等席らしい。
1階のテーブル席を陣取ると、何もかもものすごく高い売店で、
ビールと生ハムサンドを買って乾杯。
12時半には出港。
甲板はなく、曇った窓から出港を見届けた。
ラ・プラタ川は、南大西洋に繋がっている川だ。
すぐそこが海。
水は茶色くてきれいとは言いがたい。
ビールを飲み終える頃、
1時間ほどで、対岸のコロニア・デル・サクラメントに到着した。
コロニア・デル・サクラメントは、アルゼンチンからの旅行者がほとんどで、
街中でもアルゼンチン・ペソが使えるということを知らずに、
ウルグアイ・ペソに両替してしまった。
ガイドブックを持たないまま、フェリーターミナルにあった
地図を写真に撮って、さっそく街を歩き出す。
フローレス大通りを歩いた。
とりあえず、腹ごしらえをと思い、カフェに入った。
ウルグアイビールのピルセンを注文。
ペルーで食べたミラネーサ・デ・ポヨ(ポヨが鶏肉)が美味しかったので、
この辺りは牛肉が美味しいしと思って、
牛肉バージョンのミラネーサ・デ・カルネを頼んでみた。
そしたら、大きな牛肉のフライが出て来た。
ペルーでは、トマトの炒め物がでてきたのに。
南米の南の方ではミラネーサはフライのようなものを指すらしいということが
後でわかった。
お会計は、持っていたウルグアイ・ペソでは足りず、結局アルゼンチン・ペソで
支払うはめになり、その後も
ウルグアイ・ペソを持ち歩かなくては行けないという事態になった。
それから、西に向かって歩いた。
コロニア・デル・サクラメントは、1777年にスペインの植民地支配下に
置かれるまで、ポルトガルの貿易港として発展した歴史の古い街だ。
その古い街並みは、世界遺産にも登録されている。
地図を見ながら歩くものの、どこにその歴史地区があるのかもわからず、
とりあえず歩いていると、石畳のきれいな街並みにでてきた。
そのまま、桟橋が見えたので、ラ・プラタ川を見に行った。
博物館の中にある灯台みたいなものが見えた。
本当なら、そこから世界遺産の歴史地区は近かったはずなのだけど、
ガイドブックがなかったので、それに気づかず、東に向かって歩いてしまった。
平和な街並み。
並木道が印象的で、古いアンティークな車が停まっていたりする。
カジノを越えて、小学校を越えて、歩いて行く。
途中、民家の前で寝転がっていた緑の首輪をした黒い犬がついてきた。
そいつは、ずっとずっと、私たちの側をついてきた。
他の犬の縄張りを越えて、近づいて来るバイクには吠え戦い、
一定の距離をずっと保ちながらついて来た。
途中、クロと名付けると、なんだか愛らしく思えてきた。
スーパーマーケットに入っても、まだその前で待っていたときには、
もうクロと一緒にウシュアイアまで行かなくてはいけないのかとさえ思った。
大学に入ってみたり、ウルグアイの片田舎の生活を見回って、
フェリー乗り場の近くまで戻って来た。
10分、クロのことを絶対に見ないと決めて、無視していたら、
いつの間にかクロはいなくなっていた。
最後にまたカフェに入った。
ウルグアイ・ワインを飲みながら、ゆっくりと過ごす。
ウルグアイとの時差があるのかと思って、時計を1時間進めていたが、
サマータイムのせいなのか時差がなかったようで、
フェリーターミナルには、早めに到着してしまった。
帰りは、19時発のフェリーに乗った。
何もない街だったけど、ウルグアイの人の生活の様子を見ることができたので満足。
ブエノス・アイレスに戻ると、歩き疲れてフラフラだった。
フェリー(BUQUEBUS社)で1時間。約40km。往復109US$。
※港で直接チケットを購入。ドル払いかクレジットカード払いのみ