重い身体を起こして荷物をまとめる。
温泉に入ったら、きっと元気を取り戻せるはず。
昼頃出かけると、アラメダ公園の通りでブランチにし、
路線バスのエコビアで南バスターミナル「キトゥンべ」に向かった。
キトに到着したときと同じターミナルだ。
ターミナルに到着すると、2階のチケット売り場に行く。
すぐに、バニョス行きのバスはみつかった。
チケットを購入(3.7ドル)。
バスが来るのを待って乗り込む。
14時発車。
あいにくの雨だ。
本来ここからの風景、「アンデスの廊下」が楽しみだったのに。
エクアドル富士といわれるコトパクシ山(5897m)、
イリニサ山(5263m)、エクアドル最高峰チンボラソ(6310m)などの
高山が連なる。
……しかし、霧がかって何も見えやしない。
仕方ないので昼寝。
目が覚めると、 雨は上がっていて、
トゥングラウア火山(5016m)が見えた。
キトを出てから4時間後、バニョスに到着。
バニョスは、トゥングラウア火山の麓にあり、四方を山に囲まれている。
バスターミナルを出て少し歩くと、
赤道で写真を撮ってくれたユウマくんとマキちゃんに会った。
お目当ての宿までは、歩いて5分ほどだった。
さっそく街を歩く。
かなりの観光地らしい。
オシャレなレストランや土産物屋が並んでいる。
中心にある市場を越えて、
夕暮れ時に美しくライトアップされたカテドラルの前を通り、
遠くに見える滝の麓を目指す。
手前のグラウンドでは、バレーボールを楽しむ人々がいた。
公共温泉「バニェアリオ・デ・ラ・ビルヘン」はビルヘン滝の麓にある。
朝の部(5時から~16時半、2ドル)と、
夜の部(18時〜21時半、3ドル)があるらしい。
キャップ着用が義務付けられていて、
中の売店で借りることもできる(0.5ドル)。
係の人に頼んで、とりあえず見学だけさせてもらった。
中は1階と2階に別れていて、どちらの温泉も茶色い。
2階の温泉は、滝を臨みながらの入浴が可能だ。
これはいい。
腹ごしらえして宿に戻ると、さっそく準備して出かけた。
足早に温泉を目指す。
入場料を払って中に入り、キャップをレンタルした。
ユウマくんとマキちゃんが1階の温泉に入っていた。
1階の温泉の方が熱いらしい。
2人とも身体が真っ赤。
さっそく水着に着替えた。
荷物は、預ける場所がある。
2階の温泉から入った。
2階には本来、もう1つの湯船があるみたいだけど、
お湯の入れ替え中らしく、使われていなかった。
2階にはプールもあり、子どもたちが泳いでいる。
そして、ついに入浴。
思った以上にくつろげる温泉だ。
滝も見ることができて、最高。
ユウマくんとマキちゃんもやって来た。
やっぱり日本人は温泉である。
ヒマラヤの温泉、バシストを思い出す。
あそこもよかった。
2人とこれからの旅のことなどを話しているうちに、のぼせてきた。
2人とはお別れし、今度は1階の温泉へ。
確かに熱いけど、私にはちょうどいいくらい。
そこでまたのぼせてくると、水シャワーで髪を洗った。
シャンプーとコンディショナーを持参してきてよかった。
標高の高い街の水シャワーは、本当に冷たかった。
身体が冷えたらまた温泉で暖める。
湯船の周りを陣取れば、もっとくつろげそうだけど、人で埋まっている。
最後にもう一度、滝を眺めながらの入浴を楽んで、温泉を後にした。
宿までの帰り道、足先の芯まで温まっているのを感じた。
ビールを買って帰ると、宿の屋上でバニョスの街並みを眺めながら飲んだ。
その日の夜は本当によく眠れた。
【住所】Pedro Vicente Maldonado, Banos, Oriente, Baños de Agua Santa
【料金】4.5ドル(バス・トイレ共同・シングル)
【設備】Wi-fi、キッチン
【評価】★★★☆☆
バスで3.5時間。190km。3.7ドル。