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【アフリカ大陸縦断006】タカ、トティー、ムクラーム!岩山を眺めコーヒーを(@カッサラ/スーダン)

カッサラーはスーダンの魅力が凝縮

ホテルで手配してもらったタクシーは、時間通り5時半にやって来た。
街の南にあるミナーベルバスターミナルに向かう。

ターミナルに着くと、客引きにせかされるようにして、
いくつも並ぶ店の1つに行った。
その店の男に案内され、別の施設に行くと窓口でコインをもらった。
その横にある鉄格子の先にバス乗り場があるらしく、
係の男にコインを渡して回転扉を抜ける。
荷物は荷物を通す窓があって、そこを越すと
荷物を荷台に載せて運びだす男が現れた。
お金を要求されるだろうなと思ったけど、
そのままやらせておいて次の窓口に行く。
次に行ったのは、男が人の出入りを管理している場所。
チケット代115SDGと、手数料(管理料?)の20SDGを支払った。
バスまでたどり着くとすぐに荷物を詰め込んだ。
荷物運搬のおじさんに、チップを渡した。

ハルツームを出たばかりの景色

ハルツームを出たばかりの景色

ものすごく手間のかかるバスの乗車。
ごたごたの間に、手元のチケットが1枚になっていて最後にまた揉めた。
結局問題はなかったのだけど。
スーダンは何かと手続が多く、すごくいい人と
お金目当ての人がどちらもグイグイと近づいてきて、
いろんなことに気を取られるので疲れる。

バスは定刻通りの6時半に出発した。
街を出ると砂漠が続き、冷房が効きすぎの車内で
フリースを着て、眠った。
目が覚めて外を見ると、砂漠から土の大地に変わっていて、
この地帯独特の背の低い木が生えていた。
この木はアラビア半島にもあった。

町と町の間のスーダンはこんな感じ

町と町の間のスーダンはこんな感じ。円錐の屋根が特徴の家が並ぶ

またしばらく走ると、小さな町があった。
円錐の屋根の家がいくつもあって、その中にはカラフルで、
模様の描かれたかわいい建物もあった。
ヤギや馬、ロバ、ラクダの群れがいたり、見たことのない動物もいた。
その辺りには、小さな池があって、水があるから町があるのだとわかった。
また少し走ると、今度はすごい形の岩山があった。
それは、カッサラーの有名な岩山だということはすぐにわかった。
町は、思ったよりも広い範囲にあるようだ。

カッサラーのバスターミナルに着いたのは15時頃。
意外と早く着いた。
外はこれまで以上に暑さを増している。

カッサラーの長距離バスターミナル

カッサラーの長距離バスターミナル

ターミナルから出ているミニバスに乗り継いだ。
ガシュ川を越え、岩山に近い町のスークに到着。
町の建物はしっかりした作りで、商店も多く、人も多い。

ミニバスを降りるとホテル探しをする。
砂埃が舞う小さな道は、ロバ車と馬車が混雑しながら行き交った。
車の方が少ない。

カッサラの街の小さい通り

カッサラの街の小さい通り

どうやら、ラマダン明けの旅行シーズンはこの町にも影響があるらしく、
どのホテルも満室だった。
3軒目のホテルで断られた後、そこのロビーに荷物を降ろさせてもらい、
リョウヘイ君に宿を探しに行ってもらった。
私とユキちゃんはお留守番。

親切なホテルのスタッフは、時間が来ると
ロビーの端に小さな敷物を敷き、1人礼拝を始めた。
それをユキちゃんと2人そっと眺めた。
よくよく地図を見てみると、メモをしておいた
「hipton hotel」にいるらしかった。
ホテルの屋上に上らせてもらうと、きれいに岩山が見えた。
北東の連なった岩山は、2つに別れている。
山らしい曲線を持つ1番北側の山が、ムクラームという。
その横のゴツゴツした山の、大きいコブの部分がトティー、
小さい方がタカ。
……と、ホテルの従業員が教えてくれた。
リョウヘイ君は、ホテル探しに出掛けてから1時間半後、
ようやく戻って来た。

hipton hotelの屋上からムクラームを望む

hipton hotelの屋上からムクラームを望む

スークの南にある大通り沿いのホテルの部屋を、
3人でシェアすることになった。
くつろげはしないけど、監獄よりはマシなホテル。
少しゆっくりすると、陽が暮れないうちに出かけた。

riyao hotelからの景色

riyao hotelからの景色。タカとトティーが奥に見えている

スークのミニバス乗り場まで行くと、
岩山の近くまで行くミニバスを探し出して乗り込んだ。
ミニバスはどんどん岩山に近づいて行った。
遠くで見る岩山とはまた違った印象だ。

スーク前のミニバス乗り場

スーク前のミニバス乗り場

終点で降りると、岩山に向かって歩いた。
他の乗客もほとんどが岩山に向かっている。
タクシーや自家用車でやって来る人もいた。
みんなとてもフレンドリーだった。

岩山の麓へ

岩山の麓へ。タカ山がきれい

ポットの形をした門の前で、チケットを買った(2SDG)。
入り口を入ると、麓までの上り坂を歩いた。

コーヒーポット型の入り口

コーヒーポット型の入り口

岩山にペイントして、石のベンチに石のテーブルのある
ちょっと素敵なカフェが点在していた。
どこのテーブルも、コーヒーとポップコーンと香が焚かれたセットが
置かれているようだった。
なかなか多くの観光客で賑わっている様子。
暑さがマシになってくる夕暮れ時に合わせて、
人が集まって来ているようだった。
しつこい物売りや客引きもなく、なかなか好印象な観光地だ。
ハネムーンの名所でもあるようだ。

景色を楽しみながらコーヒーを飲む家族

景色を楽しみながらコーヒーを飲む家族

右にトティー、真ん中に小さい山があって、左がタカだ。
夕陽に照らされ、きれいな陰影を生み出している。
山を越えると、エリトリア。
国境だ。
しばらく歩くと、向かいからヨーロッパ系の外国人とアジア人がやって来た。
スーダンで、イスラム圏以外の外国人に会ったのは初めてだ。
しかもアジア人は、日本人だった。
ハルツームのユニセフで働いているそう。

空の色の変化も楽しめる

空の色の変化も楽しめる

夕暮れは気温も下がって景色もいいから人が集まる

夕暮れは気温も下がって景色もいいから人が集まる。バックにあるのは、トティーとタカの間の小さな山

タカの裾野まで行くと、夕陽が沈んだ。
とても素敵な場所だけど、その先には内戦時に使用された地雷が
まだ残っているそうだ。

てきとうにカフェに入ってみた。
カナダに住んでいるというスーダン人の家族に教わりながら、
コーヒーのセットを注文。
注ぎ口に乾燥した草が詰まっているポットから、
小さいカップにコーヒーを注いだ。
生姜が効いた濃いコーヒー。
砂糖を入れて飲むと美味しかった。
家族はそれをごちそうしてくれた。

すっかり辺りが暗くなった頃、宿に向かい歩き始めた。
街頭があるので、暗くなってからも人は少なくなかった。
ポットの形の門を越えたところで、3人の若者を連れた、
この国では珍しいスーツ姿のおじさんが、車から声を掛けてくれた。
スークまで送ってくれると言うので、お願いすることにした。
彼らは、エリトリアのプロのサッカー選手だそうで、
スーツ姿のおじさんはコーチなんだとか。

ここに来るまでは、まだスーダンの良さがわかっていなかったけど、
カッサラーの景色やカッサラーで出会った人々のおかげで
スーダンが好きになった。
スーダンを知る外国人は皆口を揃えて、スーダン人はいい人ばかりだと言う。
やっと私もそう思えるようになった。

スークまで送ってもらうと、晩ごはんを食べられそうな店を探した。
中で食べられそうな店はあまりなかったけど、どうにか探し出し、注文。
最後のフールと、石焼きラム、ジャガイモのトマト煮と、モツのトマト煮。
とりわけ石焼きラムは特に美味しかった。
この町に多い石焼きの肉料理は、
香ばしくラム肉も臭みがほとんどなくて食べやすかった。

左がラム肉。石焼が香ばしく美味しい

左がラム肉

ホテルに戻ると、水シャワーを浴びた。
夜空には稲光が光り、その後シトシトと雨が降ってきた。
昼はとても暑かったけど、夜が深まるにつれ、涼しくなった。
明日は国境越え、エチオピアに入国だ。

宿のテラスから。稲光で空が明るい

宿のテラスから。稲光で空が明るい

カッサラの宿:riyao hotel

【住所】わからない
【料金】120SDG(トリプルルーム、トイレ・シャワー)
【設備】冷気の出ないエアコン、冷蔵庫
【評価】★★☆☆☆

移動:ハルツーム→カッサラ

バスで12時間。115SDG(+手数料20SDG)。
ハルツーム→カッサラ

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