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【アメリカ大陸縦断020】高層ビルと歴史地区、そしてパナマ運河(@パナマシティ/パナマ)

久しぶりの大都会に興奮

12時に、サン・ホセを出発したバス。
窓からはコスタリカの大自然から発生したマイナスイオンたっぷりの
涼しい風が入ってきて、座席も心地よく、すっかり熟睡してしまった。
途中2度の休憩では、余ったコスタリカのお金を全部使い切った。

夕方雨が降ると、車内は少し蒸し暑くなった。
辺りが薄暗くなってきた頃、19時半、パナマとの国境に到着。
バスを降りると、コスタリカ側のイミグレーションに並ぶ。
同じ頃にコスタリカからパナマに向かう他のバス会社も到着し、
多くの人で混み合った。
出国税の7ドルは、チケット購入時に支払い済みなので、
パスポートを渡すと、すぐに出国スタンプをもらって、
無事出国審査を終了。

パナマ側イミグレーション

パナマ側イミグレーション

そのまま、パナマ側のイミグレーションへ向かった。
問題はここなのだ。
パナマの入国には、パナマを出国するチケットと
500ドル以上の現金が必要になる。
現金はあるが、コロンビアに向かうフェリーのチケットが未入手だ。
なぜなら、コロンビア行きのフェリー会社に、オンラインでチケットを
発行するシステムがないからだ。仕方ない。
ある人は、オンラインの仮予約ができる航空会社で
パナマからどこか他の国に飛ぶチケット仮予約して、
その画面をプリントしたものをあたかも本当のチケットのように提示し、
ある人は、実際使いもしないパナマからの復路のチケットを買う。
入国審査を通過するため、皆ダミーのチケットを用意する。
しかし、私は予約システムがないことを
正直に話して説得するという術を取ることにした。
噂によると、女性のイミグレーションスタッフは審査に厳しいらしく、
順番が回って窓口に行くと、担当が女性だったので、入国拒否も覚悟したけど、
コロンビアにフェリーで抜けるということを伝えると、
無事、入国スタンプをもらえた。
大金を人前に出すという行為は控えたかったが、500ドルも見せた。

パナマは麻薬密輸の通過国だけに、
税関審査も厳しく、入国する人全員荷物を隅から隅まで検査する。
バスの乗客全員が審査を終えると、再びバスは出発。
時計を1時間進めた。パナマとの時差は1時間だ。

国境からダビまでは1時間ほどで到着した。
ダビは、思ったほど大きな街ではなく、バスが停まるのも
ターミナルではなく大きなバス停といった規模。
バスを降りるとすぐに、パナマシティ行きのバスチケットを買った。
パナマシティまでの直通バスを使わなかったのは、
万が一入国拒否され、バスに置いて行かれたとき、痛手が少ないようにだ。
バスが出発するまでの時間、近くのホテルのレストランで晩ごはんを食べた。

パナマ最初のビールは、バルボアから始まった

パナマ最初のビールは、バルボアから始まった

夜中12時にバスは出発。
エアコンがよく効いたとても寒いバスだった。

朝の6時、パナマシティのバスターミナルに到着した。
18時間の長旅に疲れて果て、頭がぼーっとしていた。
こういうときに置き引き犯などが狙って来るので注意しないといけない。
ターミナル内のダンキンドーナツで朝ごはんを食べた。
地図を見ながら今どこにいるのか把握して、
お目当てのホテルまでの行き方を考えた。
路線バスで行くことにした。

パナマシティの路線バスは、カードにチャージして、
それをタッチパネルにかざして清算する制度。
サン・ホセでパナマシティからやって来た旅人にカードをいただいていたので、
警備員のおじさんにチャージの仕方を教えてもらい、
旧市街方面に向かうバスまで案内してもらった。
バスの中では、出稼ぎに来たクナ族の姿も見かける。
クナ族は、パナマのカリブ海側に点在するサンブラス諸島で
伝統的な文化を守り続ける少数民族だ。

A国営バスターミナル

国営バスターミナル

バスターミナルの横にあるアルブルック・モール

バスターミナルの横にあるアルブルック・モール

路線バスで、メトロの5月5日駅まで行くとバスを降りた。
旧市街まではそこから歩くしかない。
しばらく歩くと、市場が見えて来た。
よく見ると、日本の国旗が描かれている。
気になって中に入ってみると、
中は水産市場でその横には海産物が食べられる食堂もあった。
たまたま居合わせた韓国系のおじさんに、
とても甘いコーヒーをおごってもらった。
「この建物は日本が造ったんだ!」
とおじさんは言った。1995年にJICAの援助でできたらしい。

水産市場

水産市場

水産市場にいたおじさん

水産市場にいたおじさん

魚市場より向こうはパナマ湾が広がっていた。
右を見れば古い建物が並ぶ旧市街、左を見れば高層ビルの立ち並ぶ新市街。
私たちにとって、パナマシティは魅力的に見えた。
旧市街に入ると、お目当てのホテルに向かった。

ホテルのチェックインの時間まで、まだ時間があったので、
コロンビア行きのフェリーのチケットを買いに行くことにした。

旧市街を出ると、新市街に向かって歩く。
旧市街と新市街の間のパナマ湾沿いには、
何車線もある大きなバルボア通りとその横に遊歩道がある。
遊歩道沿いには、遊具やスポーツ器具などがあり、
ランニングしている人の姿も多い。
パナマ市民の高水準な生活が伺える。

高層ビルが並ぶ新市街

高層ビルが並ぶ新市街

遊歩道を突き当たりまで行き、
信号を左に渡るとFERRY EXPRESS社がある。
こちらのフェリー、2014年10月に就航されたばかりだ。
Facebookページに地図が載っている)。
ちょうど、中に入ろうとしていた旅行者がいて、私たちも一緒に入店。
他にも旅行者がカルタヘナ行きのチケットを買っているようだった。
そして、私たちも2日後の月曜日に出発する
フェリーのチケットを無事に購入した(99ドル)。

コロンまでのバスがアルブルック・モールから出ているらしく、
同じビルの上にそのバス会社(Aventuras 2000)のオフィスが
あるとのことだったので、
ついでにそのまま、コロン行きのバスチケットも買いに行った(15ドル)。

FERRY EXPRESS社

FERRY EXPRESS社

そのまま、新市街を歩いてみることにした。
とりあえずの腹ごしらえには、
アメリカ系のファーストフード店で済ました。
ハードロックホテルが併設されているショッピングモールに行ってみた。
ちょうど、セール時期だったらしく日本でもおなじみのブランドの店を
見て回っていたら、激しい物欲に襲われ、退散することにした。

ショッピングモールの前が路線バス乗り場になっていたので、
5月5日駅まで行く満員のコレクティーボに乗った。
コレクティーボ(この呼び方は国によってさすものが違うらしい)は、
運賃が現金払いだ。

新市街は大都会

新市街は大都会

コレクティーボの中から見た新市街の風景

コレクティーボの中から見た新市街の風景

宿に戻ると、さっそくチェックインしてシャワーを浴びた。
苦手な水シャワーが苦じゃないくらいにパナマシティは暑い。
着ていたものをすべて洗い、レセプションでビールを買ってほっと一息。
外は雨が降っていた。
雨が上がると、旧市街のスーパーマーケットにビールを買い足しに行った。
スーパーマーケットを出るとまた雨が降っていた。
本来なら乾期のはずなのに。なぜだかよく降る。

宿に戻ると、しばらく寝ようとベッドに横になったが、
少し眠っただけで、あまり深い眠りにはつけなかった。
そのまま起きて、コウくんと一緒に出かけた。
旧市街を出ると、屋台が出ていた。
サルサバーがいくつかあった。
新市街が見えて来たとき、ちょうど花火が上がった。
水産市場の屋外レストランには、週末だからか多くの人が集まっていた。
セビチェ(3ドル)を食べながら、
ビールを飲んだ。
ちょうどテレビでは、パナマ対メキシコのサッカーの試合が行われていて、
パナマがPKで同点のゴールを決めると、会場は湧いた。

夜、宿に戻ると外からは怒鳴り声のようなものが頻繁に聞こえて来た。
旧市街はあまり治安がよくないらしい。

夜の水産市場のレストラン

夜の水産市場のレストラン

翌日は、朝食を済ませて出かけると、
5月5日駅の近くから路線バスに乗って、
国営バスターミナルに向かった。

ターミナルに到着すると、ターミナルの1番北、
フードコートの奥にSACA行きのバス乗り場に向かった。
そこにいた係員がバスが発車するまで時間があると言うので、
時間潰しにカジノに行った。
1ドルが2倍になったので、ドーナツを買って食べた。

SACA行きのコレクティーボは、ぎゅうぎゅう詰めに人を乗せて出発。

20分ほどで、「ようこそパナマ運河へ」と
スペイン語と英語で書かれた青い看板が見えて来る。
看板の側では、クナ族が民族刺繍のモラを売る人が店を広げている。

「ようこそパナマ運河へ」の看板

「ようこそパナマ運河へ」の看板

看板から歩いて、20分ほどで、
ミラ・フローレス閘門ビジターセンターに到着する。
入場券を買い(15ドル)、中に入った。

パナマ運河は、パナマ地峡を開削して
太平洋とカリブ海を結んでいる閘門式運河である。
海抜26メートルのガトゥン湖の海抜が高いため、
閘門を採用して船の水位を上下させて通過させている。
上り下りにそれぞれ3段階。人造湖と水門各3を内に含む。
カリブ海から、ガトゥン閘門、ガトゥン湖、ゲイラード・カット、
ペデロ・ミゲル閘門、ミラ・フローレス湖、ミラ・フローレス閘門、
太平洋と繋がっている。
こちら訪れたのが、太平洋に近いミラ・フローレス閘門だ。

2階の展望台から、太平洋からミラ・フローレス湖まで見渡すが、
タイミングが悪く、まだまだ船を通過しそうにない。
時間潰しに、併設されている博物館をのぞいた。
人類史上最高の土木工事と言われるのがわかる展示物。

博物館は時間潰しには楽しめる

博物館は時間潰しには楽しめる

1階の展示から4階の展望台まで見て回ると、また2階の展望台まで戻った。
展望台のデッキに座って、船がやって来るのを待つ。
だんだん、観光客も増えていく。
しばらくすると、ミラ・フローレス湖から船がやって来た。

そのタイミングを計って、観光バスがやって来て、さらに観光客が増えた。
向かい側のレーンには、観光船がその様子を見物するために停泊。
運河の水が抜かれて、船体がどんどん沈んでいく。
太平洋までの水位が平になると、閘門が開いた。

水が抜かれる前

水が抜かれる前

閘門が開かれる

閘門が開かれる

水位が下がって沈み込む船

水位が下がって沈み込む船

パナマ運河を通過できる大きさを最大として貨物船が設計されるそうで、
これを パナマックスという。
パナマックスの大きな船体は、自力で動くことができないので、
前後左右から小さな電気機関車で引っ張られて、関門を通過していく。

カリブ海からやって来たこの船は、太平洋のどこかの国に行くのだ。
なかなか楽しいショーを見た気分。

帰りは、センターの前からメトロバスに乗って、
国営バスターミナルに戻った。
お腹が空いていたので、アルブルック・モールのフードコートで腹ごしらえ。
その後、ショッピング街を散策した。
アルブルック・モールは、巨大なショッピングモール。

宿に戻ると、エアコンを付けて昼寝した。
その日の夜はチリの白ワインとセビチェで中米最後の夜を祝った。

夜の旧市街

夜の旧市街

飲み過ぎた翌日は、早くに目が覚める。
朝食をいただいた後、コウ君が起きそうもないので、
1人で旧市街を歩いてみることにした。

宿を出ると、地図を見ながら
とりあえず近くの教会にでも行ってみようと歩き出した。
地図を読めていないのか、なかなかそれらしき建物にたどり着かない。
それでも、他の建物に行き着くかもしれないと思い、歩き続けた。
しばらく歩くと、老朽化の激しい建物が
そのまま使われているアパートがあった。
それを見た瞬間なんだか着ては行けない場所に来た気分になった。
よく見ると、そのエリア一帯、建物が汚い。
これは、カメラを出さない方が良さそうだ。

しばらく歩くと、大きな団地が並ぶエリアにたどり着いた。
そこを歩いていると、タクシーが私の横に停まり、
運転手にどこに行くのか聞かれた。
フランス広場に行きたいと言うと、
場所を教えてくれて、ここは危ないから早く行きなさいと言われた。

少し歩くと他の人にも気を付けて、と注意を促された。
朝っぱらから地元の人に危ないと注意される場所……、
これは早く退散しないといけないと思い、
近くにいた警察官に旧市街まで一緒に行ってもらった。

旧市街に入ると観光地らしい雰囲気で、危険から逃れた気がした。
気づいたら、エレーラ広場にたどり着いていた。

少し先には、サン・ホセ教会があった。
中に入ると、金の祭壇が目の前に飛び込んでくる。
そのまま、旧市街の半島の先まで歩いた。
フランス広場からは北に向かって歩いた。
サンフランシスコ教会から、独立広場まで歩き、
カテドラルをのぞいてから、宿に戻った。

サンホセ教会の祭壇は必見

サンホセ教会の祭壇は必見

宿をチェックアウトすると、水産市場のレストランでちょっと豪華な昼食にし、
コロンに向かうため国営バスターミナルに行った。

泊まった宿:Hotel y Hostel White Lion

【住所】Calle 12 entre Avenida B y Eloy Alfaro, 507, Panama City, Panama
【料金】15ドル(10人ドミトリー・エアコン付)
【設備】Wi-fi、キッチン
【評価】★★★☆☆

移動:サン・ホセ→パナマシティ

1. サン・ホセ→ダビ。バス(TRACOPA社)で8時間半。300km。20ドル。
2. ダビ→パナマシティ。バスで6時間。440km。18.15ドル。
サン・ホセ→パナマシティ

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