hobowise blog

hobowise blog

 back to list

【アフリカ大陸縦断039】ザンビア入国! バス爆発、極寒のトラックヒッチハイク(@ルサカ/ザンビア)

首都間を結ぶバスにて爆発事故発生!

8時、ようやくバスがやって来た。
ザンビアから乗ってきた客が降り、荷物を持ち出すのを待ち、乗り込んだ。
車を休ませる時間もなしに発車。
2時間遅れの出発。
熟睡して2時間半、ザンビアとの国境に到着した。

まずは、マラウイ側のイミグレーションへ。
出国カードを書いて出国スタンプをもらう。
ザンビア側のイミグレーションもすぐ側にあり、そこに向かう途中、
両替商に残りのお金をザンビア・クワチャに両替してもらった。
ザンビアはビザが必要なので、50ドルを払って3か月のシングルビザを
アライバルでもらい、無事に入国スタンプももらった。

ザンビア側のイミグレーション

ザンビア側のイミグレーション

バスに乗り込み、再出発。
ザンビアの家はなかなか立派だった。
マラウイよりだいぶ経済力が強いのを感じる。
少し走ると、国境から1番近いチパタ(Chipata)という街に入った。
なかなか大きな街で、市場や商店などがある。
バスターミナルで休憩を挟んだので、ターミナルに併設された
銀行のATMでザンビアで使うお金を降ろした。
ザンビアの通貨は、インフレが進んで桁数が多かったが、2003年に
1,000クワチャを1クワチャとするデノミネーションが実施され、
今では逆に桁が少なく、計算しやすくなっている。

チパタのバスターミナル

チパタのバスターミナル

チパタの市場

チパタの市場

バスが再び出発し、街を離れると、
今度はものすごく素朴な生活の様子が見えた。
この国にもまた紫色の花をつけたジャカランダの木が多かった。

ザンビア地方集落の家々

ザンビア地方集落の家々

藁のとんがった屋根が載るレンガ造りの家々。
家畜の鶏や豚が家の前で餌を食べている。
木陰でお茶を飲む家族。
子どもたちはみんな、手を振ってくれる。
いくつもの集落を通り過ぎた。

ザンビアの子ども

ザンビアの子ども

最後に休憩した場所ではバナナ売りがたくさんいた

最後に休憩した場所ではバナナ売りがたくさんいた

真っ赤な夕陽が遠くの山に沈んだ。
葉のない木々の間から、グラデーションの空を眺めた。
辺りが暗くなると、あちこちで焚き火の火が見えた。
幻想的でとてもきれいだった。
ザンビアがとても素敵に思えた。

到着予定時刻を過ぎてもまだ着きそうになく、
すっかり眠りに就いていた頃、バスが停まった。
乗客が降りていたけど、眠気に負けて、ウトウトと夢うつつ。
すると、そのときだった。

爆発音が聞こえた。

発砲?
爆弾?
事故?
テロ?
窓の外を見ると、みんな一斉にバスから逃げ出している。
あわてて、私もバスの外に逃げた。
バスは煙を上げていた。

「荷物はもう持ち出したのか?」
隣にいた男に聞かれた。
まだだと答えると、バスが燃えているんだぞと教えてくれた。
よく見ると、車体の下から火が見えた。
これは、また爆発する可能性もある。
命の危険も感じながら、煙の入った車内に戻り、あわてて荷物を取り出した。
荷台の荷物も外に出されていたので、それも持ち出し、バスから離れた。

バスが爆発した後

バスが爆発した後

時計を見ると20時。
到着予定時刻を1時間も過ぎている。
首都ルサカまでまだ120km。
どうすればいいのか。
脱出した乗客が、通り過ぎる車をヒッチハイクしだした。
そして、数人は先にここを経った。
しばらくすると、トントン、カンカンと
どうやらバスを修理しだす音が聞こえてきた。

私たちより先に並ぶマラウイ人

私たちより先に並ぶマラウイ人

どう考えても、バスはオーバーワークなのだ。
木曜日と日曜日以外は、ザンビアとマラウイを行き来するバス。
どれくらい車を休ませているのかわからないが、
恐らくほとんど動き続けている。
1度爆発したバスをどうやって直すのだろう。
いろいろ考えた結果、私たちもヒッチハイクすることにした。

同じタイミングでヒッチハイクを狙う、3人組と1人の女性。
私とユリちゃんは、その競争に勝つためにいろいろと作戦を練った。
何台かの車が通るが、止まってくれない。
しばらくして1台のトラックが停まり、話を聞いてくれたので、
猛烈にアピールした。
「私たちは、2人だけだし、2人で100Zkw支払うから乗せて!」
すると、後の4人もやって来た。
「私たちは6人よ、どこでもいいからルサカで降ろしてほしいの」。
渋っていたトラックの運転手だったが、交渉の末、全員が乗ることになった。

一緒に乗り込んだのは、マラウイ人。
後から「あなたたち、2人だけで行こうとしてたわね」とチクチクと攻めてきた。
荷台は、すでに積まれていた荷物でいっぱいで、足の置き場もない。
熱帯に属し今は暑い時期のザンビアも、夜は冷え込み、ものすごい寒さだった。
フリースの上から、ザックカバーを被り、
ユリちゃんの寝袋に足を入れさせてもらった。
それでも凍えそうな寒さ。
これで120km。
しかも深夜のルサカ、どこで降ろされるかわからない。
どんな運命が待ち受けているのか。

とにかくひたすら耐えること30分。
なんと、後ろから私たちのバスがやって来て追い越して行った。
悔しかった。
待っておけばよかった、と後悔。
寒さが余計に身にしみた。

バスが2回目に私たちのトラックを追い越して行ったとき、
停まって、クラクションを鳴らしてくれた。
また、バスに乗せてもらえる。
トラックを停めてもらい、バスに戻った。
謝礼の50Zkwはちゃっかり請求された。
マラウイ人たちは謝礼を払うつもりがなかったらしく、
長い間トラックの運転手と揉めていた。

バスの車内は暖かかった。
すっかり熟睡して、1時にバスターミナルに到着した。
そこからタクシーに乗って、お目当ての宿に行った(30Zkw)。
幸いその時間でも門は開いていて、無事に宿を確保。
2時頃ようやく就寝。

ルサカの宿の部屋の前にて

ルサカの宿の部屋の前にて

翌朝、10時半重い身体を起こし、
宿のレストランで高くて質素な朝食をとった。
同じ宿に泊まるコンゴ出身のおじさんに話しかけられた。
「なんで、コンゴには行かないんだい? ここからバスで7時間で行けるよ」。
コンゴ民主共和国はとても裕福な国らしく、おじさんたちも、
ザンビアに旅行に来ていて、その後スイスにも旅するんだと話した。
それから、明日のバスのチケットを買いに出かけた。

宿の近くの通り

宿の近くの通り

消防車が大きな音でサイレンを鳴らし、通り過ぎて行った。
そういえば、アフリカで消防車を見たのは初めてだ。
しばらく歩くと、昨日同じバスに乗っていた
イタリア人のおじさんに出くわした。
おじさんは、昨日いち早くヒッチハイクをした1人。
23時にはルサカの宿に到着したそうだ。

チャーチ通りの先

チャーチ通りの先

少し迷いながら、チャーチ通りに出た。
大きなショッピングモールがあったので、入ってみることにした。

LEVYというショッピングモール内

LEVYというショッピングモール内

その中には、洗練された文明の世界があった。
都会的なアフリカ人がそこにいて、
私たちに構うことなくそこで買い物を楽しんでいる。
ここに来るまでの素朴なザンビアの田舎や、
他の国の民族たちの生活を思い起こし、アフリカの多様さを感じた。
奥に歩いて行くと、回転寿司屋をみつけた。
そこで寿司を食べているザンビア人。
それもなんだか不思議な光景。
久しぶりに見た寿司に食欲がそそられたけど、高かったので諦めた。
そして、隣のスーパーマーケットのお惣菜を買って、イートスペースで食べた。
なかなか美味しい料理だった。
館内のトイレもものすごくクリーンだった。

ショッピングモールの中の回転寿司屋

ショッピングモールの中の回転寿司屋

スーパーのお惣菜屋さん

スーパーのお惣菜屋さん

それから、バスターミナルに向かった。
途中、道の脇で水を売っていた女性たちと話した。
ザンビアの公用語は英語なので、
こんな遠い異国の地でもコミュニケーションを取れるのが楽しい。
ザンビアは周りを8カ国に囲まれながら大きな戦争の歴史を持たないため、
ザンビア人の国民性は穏やかだ。

バスターミナルに着くと、たくさんの客引きに声を掛けられる。
また何か手数料みたいなのを取られたら嫌だから、自分で行くと言ったけど、
「ぼくたちに何も払う必要はない」と言って着いて来た。
ちょうどいい時間に出発できるバスを探す。
Khundwani社で、リビングストン行きのバスチケットを買った。
それから、マラウイ行きのバス会社で、
バッグの底から出てきたマラウイ・クワチャを両替してもらった。
案内してくれた男たちは何も強請ることなく、去り際が潔かった。

左:水を売っていた女の子たち。右:バス会社

左:水を売っていた女の子たち。右:バス会社

街の大聖堂くらいは見に行こうと思っていたのだけど、
昨日極寒のトラックで風邪をひいたのか体調が悪く、
宿に戻ることにした。

シャワーを浴びて宿のバーで、ビールを飲んだ。
バーは地元の人や周辺国からの旅行者で、ものすごくにぎわっていた。
イマドキな格好の若者が、集って酒を飲み騒いでいた。

ルサカの若者

ルサカの若者

その日の夜も早く寝た。
同じ部屋のザンビア人女性が、夜遊び友達を部屋に呼び、
ずっとペチャクチャとおしゃべりを続けたせいで、よく眠れなかった。

翌朝、リビングストンに向けてバスに乗った。

ルサカの宿:Flintstones Backpackers

【住所】9965 Makanta Close, Fairview, Lusaka 10101
【料金】70Zmw
【設備】有料Wi-fi、BAR
【評価】★★★☆☆

移動:リロングウェ→ルサカ

KOBS社バスで17時間。18,000Mkw。
リロングウェ→ルサカ

ブログを応援していただけるとうれしいです→

COMMENT
“【アフリカ大陸縦断039】ザンビア入国! バス爆発、極寒のトラックヒッチハイク(@ルサカ/ザンビア)” への0 件のコメント