ほぼ定刻通りの9時にルサカを出発。
バスが動くと、体調が悪化しているのを感じた。
寒空でのトラックヒッチハイクが効いている。
きれいな休憩所に何度も停車し、
降りてみたかったけど身体が動かなかった。
17時頃、リビングストンのバスターミナルに到着。
サファリカーのタクシーで宿に向かった。
街は観光地らしい雰囲気。
お目当ての宿は、なかなかきれいでくつろげそうだった。
その夜は、ユリちゃんと2人でシェア飯して、
久しぶりに熱々で勢いのある快適なシャワーを浴び、早めに寝た。
翌日は休息日とした。
薬を飲むために朝食をとり、ネットをして休んだ。
昼のおやつの時間にもまた起きて、
振舞われたパンケーキを食べ、薬を飲み、休憩。
夕方になると、宿の前にあるスーパーに行き、
晩ごはんを作って食べた。
宿泊費を払いに行くと、昨日とレートがだいぶ変わって高くついてしまった。
宿代12ドルは現地通貨で支払うことも可能で、
ザンビアの通貨は不安定なため国外では両替できないらしいので
手持ちのザンビア・クワチャを使い切るためにも、
現地通貨で支払う必要があった。
昨日は、12ドルで124Zkwだったのに対し、
今日は138Zkw、明日になれば144Zkwになるそうだ。
20Zkwあれば、スーパーで1食分のお惣菜が買えてしまうのに、この差は痛い。
翌朝、早くに目が覚めたのでそのまま朝食をとって
少し足りない分のお金を両替しに行ったりした。
今日はヴィクトリアの滝に行く。
リビングストンに来たのは、ヴィクトリアの滝に行くためだ。
ヴィクトリアの滝は、世界三大瀑布のひとつ。
世界三大瀑布とは、世界で最も有名な3つの滝のことだ。
アメリカのナイアガラの滝、
アルゼンチンとブラジルにまたがるイグアスの滝、
そしてここザンビアとジンバブエにまたがるヴィクトリアの滝である。
私にとって、イグアスの滝に次いで2つ目の世界三大瀑布になる。
イグアスの滝のそのダイナミックなスケールにものすごく感動したので、
ヴィクトリアの滝も楽しみにしていた。
(【アメリカ大陸縦断045】
滝壺に突っ込む絶叫ボート・クルーズ (@プエルト・イグアス)を参照)。
10時、宿のシャトルバスに乗って、ヴィクトリアの滝に向かった
(行きのみ無料のシャトルバスが出ている)。
15分ほどでチケット売り場に到着。
チケットを買った(20$もしくは220Zkw)。
チケット売り場周辺には、ふてぶてしい態度のサバンナヒヒがたくさんいた。
国境に向かうトラックの上に載った食糧を盗み食べるサバンナヒヒと、
トラックの運転手との争いをしばらく見ていた。
滝周辺は国立公園にもなっていて、動物も多い。
それから入り口に向かった。
入り口周辺は土産物屋が並ぶ。
チケットを見せ、入り口を入ると、
ヴィクトリアの滝内の地図があったので、まず歩き方を考えた。
入り口から少し歩くと、イギリスの宣教師で探検家の
デイビッド・リビングストンの像がある。
1855年ヨーロッパ人で初めてこの滝を見た人で、
それによって当時のイギリス女王の名前を冠して
この滝をヴィクトリアの滝と呼ぶようになったのだ。
ちなみに、ヴィクトリアの滝というのはジンバブエ側の呼び名。
ザンビア側は、「モーシ・オワ・トゥーニャ(Mosi-oa-Tunya)」が公式名称。
雷鳴のする水煙という意味だ。
世界遺産の登録名にはこの2つの名前が併記されている。
まずは滝の姿を見ようと、滝の対面のルートを歩いた。
茂みの奥に、滝の気配を感じ近づいてみる。
あれ……?
なんと乾季の滝は干上がってからからだった。
申し訳なさげにほんの少しだけ流れている程度。
水量の多くなる雨季には、大量の水が流れ落ち、その水しぶきが噴煙となって、
高さ400m、ときには800mまで立ち昇り、
50km離れたところからでも見ることができるという。
が、乾期には水しぶきすら感じることができなかった。
ナイフ・エッジ・ブリッジまで行くと、遠くに滝の水量が多い場所が見えた。
ジンバブエ側だ。
幅1.7kmのうち、1.2kmがザンビア側、0.5kmがジンバブエに属している。
後からジンバブエ側の滝を見に行った男の子に写真を見せてもらったら、
勢いのある滝らしい滝がそこにあるらしかった。
ちなみに、増水期この橋は、下から上に雨が降っているみたいになるそう。
ナイフ・エッジ・ブリッジの先に、
ビクトリア・フォールズ・ブリッジが見える場所がある。
ビクトリア・フォールズ・ブリッジは、ザンビアとジンバブエの国境の橋だ。
長さは250m、水面からの高さは128mある。
この橋の上からは、なんとバンジージャンプができる。
私もやってみたかったが、やっぱり事故が怖いのでやめておくことにした。
バンジージャンプは未だ未経験である。
レイン・フォレストはジンバブエに1番近い場所。
その先断崖絶壁というところまで行って記念撮影をした。
そこから折り返して戻った。
それから今度は滝の上を歩くルートに向かった。
滝の上を歩けるのは、乾季ならでは。
ヴィクトリアの滝の渇水期は9月から1月までで、
滝全体を見渡すことができるのはこの時期。
滝の上は干上がっていて、所々水が残っている。
滝の淵まで歩くと、断崖絶壁。
滝を上から眺めるのは、なかなかスリルがあっておもしろかった。
それから、入り口付近のキオスクに戻った。
とにかく暑くて喉がカラカラだったので、コーラを飲んでひと休み。
後は滝の底を見に行くだけ。
ユリちゃんより一足先に、出発した。
少し歩くと、滝の底に降りる階段があった。
そこには人はおらず、周りにはサバンナヒヒがたくさんいた。
大きな身体のサバンナヒヒに襲われないか怖かった。
そして案の定、サバンナヒヒが近づいてきた。
バッグを取ろうとしたので、優しくこれはダメよと諭してみた。
すると、サバンナヒヒはそれがわかったのか森に戻って行った。
滑りやすい階段、谷底にたどり着くのも大変だった。
この地域には、滝の噴煙が降り注ぐことで、
本来この地域に生息しない熱帯雨林の植物が生息している。
ジャングルの中を探検する気分だった。
橋を渡ろうとすると、ナイルオオトカゲがいた。
遠くで見ていると、川の中に入っていった。
しばらく歩き引き返すと、ラフティングのツアー客たちが
オールを持ってやって来た。
ラフティングも楽しそうだ。
蒸し暑い中、帰りの上りがきつかった。
キオスクまで戻ると、冷たいペットボトルの水を750mlいっき飲みした。
ユリちゃんが戻って来ると、ヴィクトリアの滝を後にした。
帰りはタクシーで帰った(40Zkw)。
汗だくになっていたので、すぐにシャワーを浴びた。
ちょっと熱中症のような症状が出た。
いろいろと体力の消耗が激しい。
夜はゆっくり今後の予定を立て、早めに寝た。
翌朝、8時くらいに宿をチェックアウトし、シェアタクシーの乗り場に行った。
ボツワナとの国境の町カズングラ行きのシェアタクシーはすぐにみつかった。
カズングラまでは1時間くらい。
タクシーを降りたところで、少しだけ余った
ザンビア・クワチャをボツワナ・プラに替えた。
レートは悪いが仕方ない。
そして、国境へと向かった。
【住所】216 Musi O Tunya Road, Box 61170, Livingstone
【料金】12$(6人女ドミトリー、トイレ・シャワー共同)
【設備】Wi-fi、キッチン、夕方のパンケーキ、ヴィクトリアの滝への片道シャトルバス
【評価】★★★★☆
KHONDWANI社のバスで7時間。485km。120Zmw。