hobowise blog

hobowise blog

 back to list

【アフリカ大陸縦断035】街全体が世界遺産!(@ザンジバル島・ストーンタウン)

からゆきさんに奴隷市場、黒い歴史に触れた街

ザンジバル島。ヌングイ~ストーンタウン間の道

ザンジバル島。ヌングイ~ストーンタウン間の道

ストーンタウンのマーケット前に到着したのは、15時頃のこと。
西陽の厳しい通りを歩き、お目当ての宿に向かう。
途中、何度も客引きに声を掛けられた。
ストーンタウンは、街並み全体が世界遺産に登録されている。
タンザニアの人気観光地のひとつだ。

マーケットでビーツという実を乾燥したおやつを買うユリちゃん

マーケットでビーツという実を乾燥したおやつを買うユリちゃん

宿が決まると少し休憩し、さっそく出かけてみた。
その昔支配されていた、ヨーロッパとアラブ両方の影響を受けた街並み。
3~4階建ての珊瑚と砂を混ぜた石造りの建物が、
ストーンタウンという名前の由来にもなっている。
ザンジバル島の首都はザンジバルシティで、
ストーンタウンは旧市街に当たるところだ。
インド系移民や中国人たちの姿も多く見かける。
スパイスを売る店が多いからか、通りからは東アジアと似た匂いがした。
路地は入り組んでいて、ちょっと方向を間違うと迷いそうになる。

ストーンタウンの外れ

ストーンタウンの外れ

ストーンタウンの街並み

ストーンタウンの街並み。左は選挙が近く政党の旗が掲げられている。右はチキンの串屋

屋台で串を買って食べながらのんびりと、海岸沿いの通りまで歩いた。
フォロダニ公園の夕暮れ時は、屋台が出るらしい。
ちょうど男たちが屋台の準備をしていた。
その奥では子どもたちが、元気に海に飛び込む。
近くにレストランもあった。
屋台を覗くと、シーフードの串やピザなどが売られていたけど、
少し高い割にあまり魅力的ではなかった。
後で聞いた話だけど、フォロダニ公園は、フリーWi-Fiも飛んでいるらしい。

フォロダニ公園

フォロダニ公園。左は海に飛び込む子どもたち。右はサトウキビジュース屋さん

フォロダニ公園の前では、夕陽に照らされた驚嘆の家が美しく見えた。
ここは、オマーンのスルタンが建てた宮殿だったところで、
今は博物館になっている。
大聖堂の近くの屋台で、ホットドッグとポテトのセットを買って
帰って(2,500Tsr)、夕暮れ時の空を眺めながら、宿の屋上で晩ごはんにした。

驚嘆の家

驚嘆の家

宿の屋上から夕陽

宿の屋上から夕陽

翌朝、屋上のテーブルで朝ごはんを食べると、街に出かけた。
イスラムの帽子を被った男が細い道を自転車で走る。
ヨーロッパ風の白い階段のある家。
イスラムの繊細な彫刻の扉の前では、猫が昼寝をしていた。
観光客向けの店も多い。

ストーンタウンの街並み

ストーンタウンの街並み

ストーンタウンの子ども

ストーンタウンの子ども

そんな一角に土産物屋が入った建物がある。
そこは、昔、からゆきさんたちの住まいだったところ。
からゆきさん、漢字で書くと唐行さんと書く。
唐とは外国を指し、唐で娼婦として働く
からゆきさんと呼ばれた日本人女性がいた。
19世紀後半、貧しい家の娘が売られてしまった時代の話だ。
からゆきさんの存在は、戦後日本の恥として、
今では思い起こされることはほとんどない。
からゆきさんの渡航先は、当時アジアで植民地支配をしていた欧米の
軍隊からの要望が多かったため、アジア各地が主だったが、
シベリア、カリフォルニア、ザンジバルまで渡ったからゆきさんもいたそうだ。
ザンジバルに渡ったからゆきさんは、十数人。
つい50年前までここで生活していたそうだ。
友好的なからゆきさんたちは、ザンジバルの人々に愛されたそう。
彼女たちは、こんな遠い異国の地で、
人種の違う客を相手にどんな思いだったのだろう。

からゆきさんの家

からゆきさんの家

そのまま細い路地を進んでいくと、小さなモスクがあり、
その奥にはローマカトリック教会がある。
その前にある骨董屋で、素敵な家具をたくさんみつけたけど、
輸送費を考えると相当なことになる。
もちろん踏みとどまった。
そのまま、土産物屋などを見て歩き、ジェラート屋さんにたどり着いた。
小洒落た店内で、ジャックフルーツのアイスを買って食べた。

ジェラート屋さん。stafeliというのがジャックフルーツのアイス

ジェラート屋さん。stafeliというのがジャックフルーツのアイス

ジェラート屋さんにて。ユリちゃんはモシで仕立てたアフリカらしいワンピースを着ている

ジェラート屋さんにて。ユリちゃんはモシで仕立てたアフリカらしいワンピースを着ている

それから、海岸に出てみた。
真っ青の海。
漁船が停泊していて、漁夫がいたり、子どもや若者たちが集う。
美しいビーチをユリちゃんと2人しばらく歩いた。

ストーンタウンのビーチ

ストーンタウンのビーチ

バク転の練習をしていたストーンタウンの若者

バク転の練習をしていたストーンタウンの若者

折り返して街中に戻ると、オールド・アラブ砦の方へと歩いた。
ここは、ポルトガル軍の攻撃に備えオマーンが建てた要塞だ。
中に入ると、スタジアムがあり、土産物屋とレストランがある。
中からは壁越しに驚嘆の家も見えた。
そこを出ると、そのまま大聖堂の方へと歩いた。

ストーンタウンの街並み

ストーンタウンの街並み

オールド・アラブ砦

オールド・アラブ砦

大聖堂の近くのレストランで昼食にした。
「AL-JABRY」というお店。
並べられた料理の中から選ばせてもらえて、お皿に盛ってくれる。
タコの煮物を食べた。
ザンジバルではタコを食べる習慣がある。

AL-JABRY

AL-JABRY

それから、大聖堂へと向かう。
入場券を買って、入り口の建物の中に入った(7,000Tsr)。
ここは昔、奴隷市場だったところ。
アラブの奴隷商人は、東アフリカ全域より捕らえられた奴隷を
ザンジバルに集め、奴隷市場を作ったのだ。
奴隷が収容されていた地下室の上に建つのが入り口のこの建物。
建物の1階には、パネル展示があり、
当時の様子が写真と一緒に説明されてあった。
ロープを付けられた女性、首輪を付けられた男たち、
ダウ船の中に荷物のように並べられ積み込まれた人々。
ひどい光景の写真だった。

展示のある入り口建物

展示のある入り口建物

建物の下にある奴隷を収容した地下室に入ってみた。
小さい窓からは明かりがほとんど入らない。
通路以外は天井との距離が近かった。
そこには、実際使われていた手錠も転がっていた。
そう広くない部屋なのに、50人が収容されたというから、
みんなうずくまってぎゅうぎゅう詰めだったのかなと想像する。

奴隷が収容されていた地下室

奴隷が収容されていた地下室

それから中庭に出ると、奴隷の像へ向った。
悲壮な像の顔を見ながら、当時を想像する。
奴隷売り場は46m×27mの長方形で、
男は土の上に女は離れたところに立たされたらしい。
奴隷と買い手は常に600人以上いたそうだ。
アフリカ全体の奴隷貿易の歴史は、15世紀から19世紀前半の間。
毎年数十万人が奴隷船で運ばれ、
新大陸まで生きてたどり着けたのは1,500万人、
途中で亡くなった人は5倍と言われている(人数に関しては諸説ある)。

奴隷の像

奴隷の像。1998年にスウェーデン人彫刻家によって作られたもの

像の奥にあるのが大聖堂。
悲しい歴史を、自由と平和と発展の歴史に塗り替えるべく
建てられたのがこの教会だ。
今は改修工事中だが、地元の聖公会が礼拝に訪れたり、
結婚式が行われているそうだ。

アフリカにとって奴隷貿易は、外部勢力からの搾取・略奪そのものだった。
そして、それによりアフリカの社会構造が破壊されてしまった。

時間の流れはひとつだ。
黒い歴史の後にも歴史は続く。
負の感情は子孫に語り継がれ、ずっと後世にまで残っていく。
やられた側には、終わったこと、として
なかなか片付けられないのが人間の感情だ。
過去の歴史は、私たちにいろんな教訓を教えてくれるはずだ。
私たちは黒い歴史は作らないようにしないといけない。

私たちの生きるこの世界は、手探りで重ねてきた人類の歴史の中で、
ものすごく微妙な秩序の上で成り立つものなんだなと実感する。
そして、世界を旅することが簡単にできてしまうことや、
日本での平和な生活が、どれほどありがたいことなのかに気付かされる。

奴隷市場跡に建てられた大聖堂

奴隷市場跡に建てられた大聖堂

重い気持ちで大聖堂を出ると近くのマーケットに行ってみた。
マーケットは、生活感が溢れていて活気があった。
魚や肉、野菜、スパイスなど、見ているだけでも楽しい。

ストーンタウンのマーケット内

ストーンタウンのマーケット内

左は魚屋、右は肉屋

左は魚屋、右は肉屋

宿に戻る途中、ラッシーのような飲み物を売る店があった。
店の前でずっと見ていたら、試してみなさいと店のおじさんが
ほとんど一杯分のドリンクを作ってくれた。
それは、ソトージュという飲み物でナッツや香辛料が入ったヨーグルト。
これがなかなか美味しかった。

ソトージュ屋さん

ソトージュ屋さん

宿に戻ると、暖かいうちに水シャワーを浴びた。
しばらく休むと、オールド・アラブ砦の中のレストランに出かけた。
ビールを買ってスタジアムで飲んだ。
ザンジバル最後の夜を堪能。
明日は、タンザン鉄道に乗り、明後日は、マラウイ入国だ。

オールド・アラブ砦で乾杯

オールド・アラブ砦で乾杯。劇場ではブレイクダンスをする若者がいた。

ザンジバル島・ストーンタウンの宿:Flamingo Guest House

【住所】Mkunazini Road, Stone Town, Zanzibar City
【料金】30ドル(ツイン・トイレ・水シャワー共同)
【設備】Wi-fi、朝食
【評価】★★★★

移動:ザンジバル島・ヌングイ→ザンジバル島・ストーンタウン

ダラダラで1時間半。2,000Tsr。
ザンジバル島・ヌングイ→ザンジバル島・ストーンタウン

ブログを応援していただけるとうれしいです→

COMMENT
“【アフリカ大陸縦断035】街全体が世界遺産!(@ザンジバル島・ストーンタウン)” への0 件のコメント