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【アフリカ大陸縦断026】ボゴリア湖一面のフラミンゴと、アフリカの赤道(@ナクル/ケニア)

ケニア第4の都市ナクルへ

洗濯物が乾いていたので、ナイロビを出ることにした。
ナイロビの街は、まだまだ歩き足りない気もしたが、
欲張って何かあったら後悔の元になる。
ナクルの近くの町に住んでいるドイツ人の女の子2人も今日、
ナイロビからナクルを経由して自分たちの町に戻るそうなので、
一緒にナクルまで行くことにした。

宿を出ると、マタツ(ミニバスのこと)乗り場に行く。
チケット売り場で席を選んだ。
後ろの3席を独占した。
マタツに乗り込む。
「マタツってこういう風に乗るんだ」と言うと、
この会社はちゃんとした会社だから、ちょっと高いけど席が確保できるそう。
マーロウは4年間、毎年ケニアの孤児院に通う。
アナは、今回が初めてで、何もかもが目新しいと話した。

運良くほとんどの客が埋まっていたので、早々に出発できた。
9時半発。
ナイロビを出ると、マサイマラに行くときと同じ道を通って西に向かった。
グレート・リフト・バレーも見えた。
3時間ほどで、ナクルの町に到着。

ナクルは、ケニア第4の都市だ。
マタツを降りると、ドイツ人の彼女たちは、ホームタウンへ戻る。
今いる場所がどこなのか、だいたいの見当を聞くと、彼女たちと別れた。

未だにGPSを使いこなしてない私は、
ガイドブックの地図を見ながら歩き出した。
人に道を尋ねながら、進む。
ケニアは、スワヒリ語の他42の部族言語がある。
なので、共通語として英語を話す人も多い。
町の目抜き通り、ケニアッタ・アベニューはすぐにみつかったけど、
そこからがよくわからず。
迷ってしまった。

ケニアッタ・アベニュー

ケニアッタ・アベニュー

すると、ある女性に話しかけられた。
「あなたスェーデンから来たんでしょ」。
いや、いや私は日本人だよ、と話しても全然わかってもらえず。
彼女の知っているスェーデン人の医療関係者と似ているとかなんとかで、
なぜかずっとついて来られた。
案内してあげると言うのだが、
私の行きたい宿じゃないところに案内しようとする。
悪気があるわけじゃなさそうなのだが、何か強い思い込みがあるらしい。
結局、彼女と出会った場所はホテルのすぐ側だったらしく、
その後30分ほど無駄に歩き回ってしまった。

ずっとついて来た彼女と別れると、ようやく道を把握して、
お目当ての宿に向かう。
途中、Wi-Fiのできるレストランを発見したので、昼ごはんがてら入ってみた。
そこで食べたビーフ・ピラウはなかなか美味だった。
そこからは少し迷ったものの、親切な人が多い町だったので、
いろんな人に教えてもらいながら、どうにか宿にたどり着いた。

ビーフ・ピラウ

ビーフ・ピラウ

さて、この町にやって来たのは、
町の北にあるボコリア湖にフラミンゴを見に行くためだ。
が、行き方は全くわからない。
ボコリア湖へは、ナイロビからツアーもあったが、
せっかくならウガンダに近付きながら立ち寄れないかと、
ナクルに来てみたのだ。
レセプションの女性に相談してみると、
知り合いのツアー会社の人を紹介してくれた。
彼女が電話をかけ、しばらく待つと男がやって来た。
彼は早口でまくし立てるように話すので聞きずらく、
なかなかコミュニケーションを図るのに時間がかかった。
ボコリア湖の上にあるバリンゴ湖の観光も勧められたが、
特に考えてもいなかったので、ボコリア湖だけ行くことした。
明日の8時にここに迎えに来てもらうことになった。
料金は往復1,400Ksr。
片道2時間なら、宿で荷物を預かってもらえるので、
そのままその日のうちに次の目的地キスムまで行けそうだ。
時間の節約にもなる。

宿の近くのバー

宿の近くのバー

バーからの眺め

バーからの眺め

予定が決まったので、出かけることにした。
迷っている間に目をつけていたバーにビールを飲みに行った。
バーは2階にあって、窓際の席は喫煙も可能だ。
行き交う人を眺めながら一服。

ナクルの町

ナクルの町

ビールを飲んだ後は、ケニア中どこにでもある
TUSKYSという大型スーパーに行った。
日用品なら何でも揃いそうだ。
そこで買い物をした後、ケニアッタ・アベニューを歩いて宿の方に向かった。

大型スーパーTUSKYS

大型スーパーTUSKYS

宿の前は、大きなマタツのターミナルになっていて、
その周りを市場で囲われている。
市場をブラブラと歩いた。
この町は、フレンドリーに声を掛けてくる人はいても、
外国人だからとジロジロ見てるくる人はいない。
それだけで居心地の悪さは解消される。

マタツ乗り場とマーケット

マタツ乗り場とマーケット

マーケット

マーケット

宿に戻ると、久しぶりにくつろげる部屋だったので、ゆっくりした。

翌朝、したくしてホテルの朝食をいただいた。
ここの宿では、朝ごはんも安く食べられる。
8時、チェックアウトして、レセプションに行った。
昨日、ボゴリア湖に連れて行ってもらうと約束したから、
ツアー会社に連絡してほしいと言うと、彼なら下で待っているよ、とのこと。
宿のおじさんに彼の元に連れて行ってもらった。

ツアー会社の男

ツアー会社の男

ツアー会社の男に会うと、そのまま宿のおじさんについて行け
と言われ、ついて行った。
どこにチャーターした車があるのかな、なんて思いながらとにかくついて行く。
Gusii. Rdを南下し、マタツ乗り場に着いた。

ボゴリア湖行きマタツ乗り場

ボゴリア湖行きマタツ乗り場

あれ、そういうことなのか。
自力で行けってことだったのね。
おじさんは、マタツの運転手に私を託すと宿に戻って行った。
まずは、マリガット(Maligat)を目指す(300Ksr)。
満車になるまでは、出発しないマタツ。
物売りが近づいて来るが、言葉が通じるのがいい。
サングラスなら持ってるの、朝ごはん食べたからお腹は空いてないの
なんて話すと、そうなのかと諦めてくれる。
隣に並ぶマリガット行きのマタツが先に2本出発した。

結局、マタツは2時間後の10時すぎに出発。
ナクルを抜けて田舎の一本道を走る。
ほどよい揺れにウトウト。
2時間くらい経った頃目の前に大きな湖が見えてきた。
ボコリア湖だ。
思った以上に大きい。
この湖に一面のフラミンゴがいるってどういうことだろう、と期待は高まる。
マリガットのバスターミナルに到着すると、
ボコリア湖行きのマタツに乗り換えた。
今度はセダンのマタツ。
助手席に2人乗せるというので、2人分払って1人で
助手席を使わせてもらった(ボラれて300Ksr。本当は1人分は100Ksr)。
後ろは大人3人子ども4人が乗った。

マリガットのマタツ乗り場

マリガットのマタツ乗り場

30分ほどでボコリア湖の近くの小さな町に着いた。
そこでみんな降りた。
私1人だけが、ボコリア湖国立公園の入り口に向かった。
チケットセンターに行くと、入場料は思った以上に高く、
50$(5,000Ksr)とのこと。
フラミンゴを見たいだけなら、そのまま歩いて見に行けるが、
国立公園内にある間欠泉を見に行きたいなら、
今乗って来たマタツの運転手と交渉して更に車代が必要になる。
間欠泉までの往復は4,000Ksrとのこと。
間欠泉は元々行くつもりがなかったので、
フラミンゴだけ見に行くことにして、チケットを買った。

あそこに見える小屋より先の対岸に行ったら危ないから、と言われる。
カバが出るらしい。
と言われても、入り口から覗く範囲じゃ位置関係がよくわからないし、
不安そうにしていると、スタッフがついてきてくれた。

チケット売り場にいたカメレオン

チケット売り場にいたカメレオン

潮の浮いたボゴリア湖の周りを歩くスタッフ

潮の浮いたボゴリア湖の周りを歩くスタッフ

入り口を入ると、ボコリア湖が広がる。
地面は潮が浮いて干からびているところや、ぬかるんでいるところがある。
満潮になると、湖はかなりの広範囲に広がるらしい。
しばらく歩くと、スタッフにこれがカバの足跡だと言われ、
見てみるとつい今しがたできたような大きな足跡があった。
「カバは夜しか活動しないから大丈夫」。
少し歩いて振り返ると、
どこから来たのかすらわからないほど大自然の中だった。

薄いピンクのラインがフラミンゴ

薄いピンクのラインがフラミンゴ

湖には、薄いピンクのラインができている。
ものすごい数のフラミンゴがいるのだ。
どうやら2種類のフラミンゴがいるらしかった。
別の鳥が来ると、湖面にいたフラミンゴが一斉に羽ばたいた。
小学生の時の課外授業で動物園にスケッチに行ったときのことを思い出した。
象やキリンは人気だったが、フラミンゴを描いたのは私だけだった。
動物園を散策しみつけた、ピンク色の羽根のフラミンゴに一目惚れしたのだ。
自然の中で羽ばたくフラミンゴを見て、じんわりと感動した。
あの日は、身体の細部をよく観察したけど、
湖畔からは遠くてその姿をよく見ることはできなかった。

ボゴリア湖のフラミンゴ。一斉に飛び立つ瞬間に感動

ボゴリア湖のフラミンゴ。一斉に飛び立つ瞬間に感動

ボゴリア湖の上を飛ぶフラミンゴ

ボゴリア湖の上を飛ぶフラミンゴ

スタッフは、ゆっくり楽しみなさいと言って、センターに戻って行った。
大自然の中、私1人。
目の前には、フラミンゴで埋め尽くされた美しい湖が広がる。
最高に気分がよかった。
やっぱり来てよかった。
近くで見たくて、音を立てないように、
ゆっくり近づいてみるが、どうしても気付かれてしまう。
私が歩く速度と同じくらいに群れが、向こうに逃げて行くのだ。
それでもどうにか胴体があって、足があって、
というのが確認できるくらいには近づいた。

ボゴリア湖のフラミンゴ。精一杯近づいて姿形がなんとなくわかる程度だった

ボゴリア湖のフラミンゴ。精一杯近づいて姿形がなんとなくわかる程度だった

しばらくその光景を楽しむと、センターに向かって歩いた。
すると、マサイマラに行った後にボコリアに行くツアーの車がやって来た。
車は2台、湖畔に停まった。
車の中から中国人の団体が降りた。
それを見ていると、よくもこんなところに
1人でやって来たものだと自分でも思った。
帰り道、1人とぼとぼと歩いていると、後ろからツアーの車がやって来た。
センターまで乗せてあげると言うので、車に乗り込んだ。
中にはツアーガイドが2人だけが乗っていた。
「僕らはこれから、もうひとつの観光地に寄って、ナイロビに行くんだ。
もし、ツアー客の承諾を得ることができそうであれば、
君をナクルまで乗せて行ってあげてもいいよ」。
マタツの運転手に電話番号を聞いてはいたが、マリガットに戻ってマタツを
乗り換え、また乗客が集まるのを待つとものすごく時間がかかってしまいそうだ。
ぜひともお願いすることにした。

センターの前の売店で、コーラを飲みながら、中国人ツアーが来るのを待った。
売店をしている夫婦とお互いの国の違いを話す。
「日本では何人と結婚できるんだ? ここじゃあ、何人でも妻を娶っていいんだ。
子どもは3人以上が望ましい。
僕らは5人の子どもがいるんだよ」。
友達の結婚式の写真を見せたら、隣の店の女性も興味津々に見に来た。
この辺りはハチミツが特産らしく、
店先に並べられたハチミツの容器の周りには蜂が群がっていた。

フローレンスは5人の子どもを持つビッグママ。旦那さんはサミー。奥は娘のブレンダと手前がティタス

フローレンスは5人の子どもを持つビッグママ。旦那さんはサミー。奥は娘のブレンダと手前がティタス

1時間も待たないくらいで、中国人ツアーがやって来た。
金さんという中国人のおじさんは、日本人と仕事をしたりもする方らしく、
快く乗せてくれることになった。
しかも、車の中の席を1つ空けてくれた。
車の中では、食べ物も分けてもらった。
中国に半年いたことがある。
漢民族というのは、後腐れのないさっぱりとした親戚心のある
民族だったことを思い出す。
西陽の差す車内でみんなウトウト。

しばらくすると、立ち寄ると言っていた観光地に寄った。
地球の形のモニュメントがある。
どうやらそれは、赤道記念モニュメントのようだった。
ケニアの真ん中がちょうど赤道に当たるのだ。
南米の赤道にも行ったから、アフリカの赤道も楽しみにしていたけど、
こうして中国人のツアーに便乗させてもらえなければ
どこにあるかさえ知らなかった。本当にありがたい。
そこには、現地の土産売りがたくさんいて
彼らは中国語を話しながらやって来た。
それは、ケニアにも中国企業が多く、
観光客もたくさんいることを物語っていた。

赤道と地球型の記念モニュメント

赤道と地球型の記念モニュメント

中国人ツアーのバス

中国人ツアーのバス

途中、雨が降ったが、しばらくすると上がった。
ナクルとの分岐点に到着し、降ろしてもらう。
金さんは何かあったら電話しなさいと電話番号を書いた紙をくれた。
ボダボダ(バイクタクシー)に乗り継いで、宿に戻った。
宿の前では旅行会社の男が待っていた。
彼は特に何もしてないと思われたが、気分が良くてチップをあげた。
18時。キスムに行くには遅すぎるので、もう1泊することにした。

ボダボダに乗り継いで、ナクルの町へ

ボダボダに乗り継いで、ナクルの町へ

Wi-Fiのできるレストランに晩ごはんを食べに行き、いろいろ考えた。
明日はキスムでなく、ウガンダまで行ってしまおう。
シャワーを浴びて、一息。
飲みたい衝動に駆られ、出かけた。
ナクルは夜でも、近くのバーに行くくらいなら問題ないほど
治安は悪くなかった。
昨日と同じ店。
BALOZIというビールを飲んだ。
隣に座っていたナイロビ在住のキクユ族の男は、
ナクルに出張に来ているのだと話した。
ちょうど日付が変わる頃、宿に戻った。

翌朝、宿で朝食を済ませた後、9時前には宿を出た。
宿を出たところで、旅行会社の男に出くわした。
マラバなら、この前のマタツ乗り場からマタツに乗って行けばいい。
直行便もあるよ、とのこと。
彼は私の荷物を半分持って、マラバ行きのマタツまで案内してくれた。
「今度、ナクルに戻って来るときは、俺を日本に連れて行ってくれよ」
と言い残して去って行った。
さて、今日中に国境を越えることはできるのだろうか。

ナクルの宿:PEKARS LODGE

【住所】 Mburu Gichua Road, Nakuru
【料金】900Ksr(シングル、トイレ・シャワー付き)
【設備】150Ksrで朝食が付く
【評価】★★★★

移動:ナイロビ→ナクル

MOLOLINE SHUTTLE TOURS & TRAVEL社のマタツで3時間。160km。400Ksr。
ナイロビ→ナクル

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