シャシャマネのバスターミナルに到着すると、ソド行きのバスに乗り込んだ。
3等のバス。
こじんまりしてて、2等のバスよりいい気がした。
しかも、1番乗りなので、いい席を確保。
そんなに待たずに乗客も集まって出発した。
13時半頃。
横に座ってる女性の昼寝に肩を貸してあげるハメになりながら、自分も寝た。
3時間後、ソドに到着すると、アルバミンチ行きに乗り換える。
すでにほとんどの乗客は埋まっていて、1番後ろの席しかなかった。
6人がけのシートに7人座る。
バスはほとんどすぐに出発した。
ずっとずっと同じような景色。
緑があって、円錐屋根の家があって、家畜がいて……。
西側の窓にはカーテンがなく、容赦なく太陽が降り注いだ。
道路は凸凹していて、よく揺れた。
シートが壊れているので、バランスを失うと背もたれが倒れてくる。
とても眠れそうにはなかった。
途中、女性の集団が入ってきた。
みんな、前の人を押し込んで入ってくる。
運転手もすぐにバスを出発させるので、最後尾の人は振り落とされそうになる。
ぎゅうぎゅう詰めで倒れそうになる女性を、隣の男が両腕を持って支えてやる。
女性も男の足に掴まる。
まるで恋人のよう。
私は満員電車で触れる男の人の身体も気になるけど、
アフリカ人の感覚は少し違うようだ。
男は私に結婚しているのかと聞いてきた。
めんどくさいので、結婚しているが子どもはいないと適当なことを言った。
エチオピアでは、子どもがいないなら結婚すら意味はないと考えるんだと言う。
エチオピアはエイズがまん延している。
性に関しての感覚は、緩いんだろうなと思った。
アバヤ湖を並走ししばらくすると、アルバミンチに到着した。
隣の席だった男が、私の目的のホテルの方へ向かう男に私を託す、
その男が別の方向に行くとき、また別の男に私を託した。
迷うことなく、すぐに目的のホテルに到達した。
「Kailo hotel」、そういう綴りだったんだ。
すでに辺りは暗かった。
チェックインすると、前の日に私の部屋にいた住人が日本人女性だとわかった。
同じく大変な思いをしながらここを旅する人がいるのだと思うだけで、
ちょっと心強かった。
部屋が決まるとさっそく、向かいのちょっとリッチな
ホテル「アルバミンチ・ツーリスト・ホテル」のレストランに行った。
今日は、まだフルーツエスプレッソしか飲んでいない。
かなりの空腹、現地の料理は食べたくなくて、ローストチキンを注文。
ものすごく固いチキンだったけど、味付けはなかなか。
今日はビールは2本飲もう。
Wi-Fiが使えるとあったが、人が多すぎてほとんど使えなかった。
宿に戻ってしばらくすると、停電。
そのまま寝ることにした。
早朝3時半頃から大音量のアザーン、
少し明るくなり始めるとそれに人々の合唱と鳥の鳴き声が加わった。
騒がしすぎて眠れやしない。
早起きして、向かいのレストランに行った。
アボカドジュースを飲みながら考える。
今日の予定は?
チャモ湖のボートツアーに行って、ワニやカバを見に行くか、
コンソに急ぐか。
このホテルにいると、何度もガイドの勧誘を受けた。
南部を周るのは1人では難しいとのこと。
ここから南は、エチオピアの少数民族が住んでいる場所。
エチオピアには、83の民族がいて、
少数民族のほとんどがエチオピア南部に住む。
エチオピアの旅の締めくくりは民族に会いに行くこと。
南部は、さらに奥地へと向かうため、かなりの田舎だ。
Wi-Fiもこのレストランで繋げるのが最後。
後はケニア入国後ナイロビに到着するまでインターネットが使えない。
今ある情報だけで、ちゃんと無事にナイロビに着くことができるのか。
なんといってもナイロビといえば世界最恐都市。
ちょっと不安にもなったが、いろいろ考えた末、
新しい出会いを信じてコンソの月曜マーケットに急ぐことにした。
南部の町にATMや両替のできる場所があるかもわからないので、
最後にケニアに抜けるまでのお金をATMで降ろした。
それから宿に戻って荷物を引き上げると、バスターミナルに向かった。
さて、さて、少数民族には会えるのか。
【住所】
【料金】150ETB(シングル)
【設備】なし
【評価】★★☆☆☆
1. シャシャマネ→ソド バス(3等)で2時間。130km。50ETB。
2. ソド→アルバミンチ バス(2等)で2時間半。125km。46ETB。