大江戸線の若松河田駅、河田出口の裏にあるお屋敷です。
そこは、昭和初期に栄華を極めた
小笠原家第30代当主・小笠原長幹(旧小倉藩主)伯爵の旧宅。
当時の趣を残したまま
2002年に西洋料理のレストランとして甦ったレストランです。
建物は地上2階地下1階。
敷地1,000坪に建坪330坪。
日本では珍しいスパニッシュ様式の建物です。
クロークに上着を預け、
中庭を拝見できる廊下を通り、グランド・サロン、ラウンジを通り抜けて、
メインダイニングに案内されました。
まずはワイン1500円(小笠原伯爵邸オリジナル)を注文。
当時の洋風の大きな窓から、中庭が見え、小鳥の音が聞こえます。
この雰囲気が格別なのです。
場所も時間もすべてが非日常。
そこへ料理が運ばれてきます。
「イベリコプレサと茸のソフリトのロール
カリフラワーのクレマと雲丹のエスプーマ 青林檎ゼリーのコンヴィネーション」
イベリコ豚で包まれた茸の和え物が贅沢な味わいでした。
雲丹の濃い味とカリフラワーがふわふわとした食感で、
青林檎ゼリーとの不思議なハーモニーが口の中を楽しませてくれます。
「大羽鰯とサブレ バジリコのシャーベット
オーガニックのリオフリオ・キャビアとオリーブオイルのエモルション」
鰯とサブレ(パイといった食感)にソースがぴったり。
ソースのあしらいが芸術的!
バジリコのシャーベットは
ソースと絡ませるというより単体で美味しかったです。
「さい巻海老と黄色いトランペットのアロス ピメントンチョリセロ風味」
さい巻海老とオマール海老からスープを抽出して炊き上げたリゾット。
そのスープと海老ミソをゼリーで固めたものが載せられていて、これがまた絶品でした。
「平目のプランチャとアオリイカのタリアテール 色々な茸のエッセンス」
平目とタリアテール風のイカに、
アンチョビの効いた茸のソースが完璧に合います!
ふわふわの平目にも感動でした。
「備長炭で炙り焼いたイベリコプルマ マンサーニジャシェリーソース秋の味覚とともに」
備長炭で焼くことで、肉の旨みを引き出されていました。
更に茸の旨みが加わって、ソースとともに格別でした。
「胡麻とカルピスのナティージャ 人参と柚子のコンポート」
ナティージャはプリンという意味のようです。バニラとカルピスのプリンに、
柚子がかなり効いていて、下の層の人参と混ざると、不思議な味でした。
「アマレット風味のマスカルポーネムース ほうじ茶のアイスクリームにカシスとワインのソースをあわせて」
ほうじ茶のアイスクリームは素朴で美味しかったです。
マスカルポーネのムースの中は、
杏とチョコレート味のスポンジが入っていてこれまた美味でした。
最後は紅茶かコーヒーが付いて、
ゆっくりとしたランチタイムを心の底から満喫できた。
タバコを吸う人には、イスラムの装飾が施されたシガールームが素敵でしたよ。
シガールームは、外から見ても凝った装飾があるので必見です。
食後には、館内を見学させてもらいました。
とても充実したランチタイムを味わうことができました。
ランチ 7,350円。
ディナー 9,450円。
小笠原伯爵邸 (スペイン料理/若松河田駅、牛込柳町駅、曙橋駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0
【住所】 東京都新宿区河田町10-10
【電話】 03-3359-5830
【営業】 11:30~15:00、18:00~23:00
【定休】 無休