息が合うと楽しいサルサ

アルメニアのバスターミナルで、
カリ行きのバス会社をみつけ、値段を聞く。
隣の会社もカリ行きのバスを扱っていたので、
値段を聞きに行こうとしたら、
最初に行った会社が値下げを提示してきた。
値切ったつもりではなかったけど、値切れてしまった。
発車間近のバスは値切れるという話を聞いていたが、本当にそうらしい。

バスは、ワゴン車。
きれいな真っ直ぐの道でもよく跳ねる。
何度か小さな街で停車して乗客を増やし、カリに向かう。

アルメニアからカリまでは5時間。
カリのバスターミナルは、大きかった。
さすが、コロンビア第三の都市だけある。
明日のイピアレス行きのバスの時刻だけ調べて、宿に向かう。
ターミナルの1階にインフォメーションセンターがあって、
お目当ての宿への行き方を尋ねるとそこはもう潰れたとのこと。
別のホステルを教えてもらい、路線バスでの行き方を聞いた。
ターミナルの北側の広場からバスが出ているらしい。

広場に行くとバスが並んでいるのが見えた。
インフォメーションセンターのお兄さんに書いてもらった
メモのErmitaというバスに乗車（1,700COP）。
小さい車内に人がたくさん乗っている。
メモに書いてあるParuoluという場所は
うっかり乗り過ごしてしまい、次のバス停で降りた。

ツーリストポリスがいたる所にいるので、
宿の場所を尋ねながら少しずつ近づき、たどり着くことができた。

チェックインすると、とりあえず一服。
欧米の若い旅行者たちが、プールではしゃいでいる。

街に出て、ダウンタウンを目指した。
日が暮れそうだったので、少し歩いて引き返す。
歩道橋の下にある露店が大流行りしていたので、私もそこで食べた。
コロンビアでよく食べられている（ベネズエラでも）、
トウモロコシをすり潰して作られたアレパというパンに、
割いたチキンやチーズが入ったサンドイッチ。
とても美味しかった。

宿に戻ると、サルサダンスのレッスンの時間を待った。
そこの宿では、サルサダンスのグループレッスンが無料で行われる。
ビールを飲んで、教室をチラッとのぞくと、
激しいダンスが繰り広げられていた。
私には無理かもしれない。
一度は申し込んだレッスンをキャンセルした。
プールサイドでタバコを吸っていると、カナダ人の夫婦がやって来た。
「サルサはやるのかい？」
と聞かれたので、やってみようと思ったんだけどやめたんだと話した。
すると夫婦は、初心者の人ばかりだし、一人ひとりのレッスンだから、
難しくないよと教えてくれた。
それならやってみようと思い、もう一度申し込んだ。

サルサダンスのクラスには20人以上の生徒が集まった。
先生は男性と女性1人ずつ。
靴下を履いて、準備をする。
レッスンは男性の先生が、
わかりやすくステップの踏み方を教えてくれるところから始まった。
簡単なものから、徐々に難しいものも教わる。
女性の先生のステップの踏み方は、すごくセクシー。
腰の動かし方や、手の動かし方に女性らしい色気の漂う。
真似してみるけど、鏡を見たら全然セクシーじゃなかった。
それどころか、平たい顔の私がサルサを踊ってるのが、
なんだかおもしろくも思える。
アジア人は私1人だ。
ステップに手の振りも加わり、最後は2人組で踊る。
女性の方が圧倒的に多く、私の相手はスペイン人の女の子。
私よりも下手なくらいで少し安心した。
相手とステップが合うのが楽しかった。
少しも踊れるようになった気はしないけど、
サルサの楽しさはわかった気がした。
最後は、先生のかっこいいアクロバティックなダンスを見て終了。
暑い夜の熱いダンスレッスンに汗だくになった。

シャワーを浴びたらスッキリと涼しくなり、その夜はよく眠れた。

翌朝起きると、プールサイドのバーで朝食をいただいた。
「昨日のサルサダンスは楽しかったわね」。
昨日一緒にサルサダンスを習ったドイツ人女性は、
2週間の休みでコロンビア旅行中。
朝からスペイン語の勉強に勤しんでいる。
荷物をまとめてチェックアウトすると、
荷物を預かってもらって、出かけた。

まずは、サン・アントニオの丘を目指した。
宿の前の道を左側にしばらく歩くと、
丘の上のイグレシア・サン・アントニオ教会が見えてくる。

丘の麓にはコリナ広場があり、
所々にあるベンチで人々がくつろいでいる。
石の階段を1番上まで上ると、カリの街が一望できる。
丘の裾からずっとレンガ色の瓦屋根が一面に広がり、
ダウンタウンには高層ビルが建ち、街の北にある山が存在感を出す。
近くにある木には色とりどりの鳥が姿を現す。

イグレシア・サン・アントニオ教会では、シスターが荷物運びをする。
中に入ってみたかったが、扉は閉まっていた。

教会の前の広場の露店で飲み物を買って、
景色を堪能しながらしばらくゆっくりした。
ツーリストポリスもいるし、安心。
……と思っていたら、バイクのクラクションが異常な音で成り響いた。
バイクの運転手は、丘の麓の通りを指差している。
すると、丘の上から周辺にいた警察官たちが指差す方向に一斉に向かった。
ただ事ではない雰囲気。
私が見下ろしたときには、何か起こした当事者たちの姿はすでになかった。
どうやら、ひったくりが起きたらしい。
この街もメデジン同様、麻薬カルテルのあった街だ。
アメリカのサイト「Top 10 Most Dangerous Cities in the world
（世界で一番治安の悪い都市ランキング）」で、
何度も上位に上がっている。
（2014年度版は、圏外になった）。
やはり警戒しなくてはいけない。

丘の上から、今度は来た道とは違う道を歩いて、ダウンタウンに向かった。
サン・サンアントニオ地区には、オシャレなカフェがたくさんある。

ダウンタウンの北側には古い建物が残る歴史地区があって、
そこでカフェに入って休憩した。

ダウンタウンに入ると、サンフランシスコ・プラザに行ってみた。
隣には、レンガ造りの大きな教会があり、広場には無数の鳩がいる。
白い壁のある入り口の方からぐるっと回って裏側に行くと、
礼拝用の品を売る店がある。

大通りを歩き、カイセド・プラザまで歩く。
こちらの広場にある教会は白い。

広場の北西にある「Titan International.S.A」で、
両替を済ませた。
両替の際の手続きがとても長かった。
指紋まで取られた。
両替を終えて、広場に出たら、急にお腹が痛くなった。
エアコンのよく効いたオフィス内に長くいたせいか、
パパイヤジュースを飲んだせいか……。

広場を出て、Cr.5通りを南西に向って歩いた。
トイレのありそうな場所を探そうにもあてがなく。
もう限界……と、目についたレストランに入った。
Calle13通りとの角にあるレストラン。
名前は「Pacho’s PARRILLA GOURMET」。
入り口は2階に繋がっており、店内はなんだか高級そう。
席にはきちんとテーブルクロスが敷かれていて、
広い店内からはカリの街を見ることができる。
先にメニューを見せてもらったら、普通のレストランの値段だった。
お腹が痛くなって逆によかったかも。
ずっと食べてみたかった
コロンビアの郷土料理アヒアコを食べることができた。
じゃがいもやトウモロコシの煮込みだ。
サイドディッシュもなんだか豪華。
レモネードのような飲み物は、
ここではみんなが飲んでいるものらしく、なくなるとまたついでくれた。
サービスもよく、満足（10,000COP）。

カイセド・プラザで一服して、川の方まで歩いた。
ロス・ポエタス広場では、教会にも入った。
ボリバール公園でも休憩。

歴史地区を通って、宿に戻った。
ビールを飲んで、休憩。

乗り合いトラックのようなコレクティーボで、バスターミナルに向かう。
コロンビアは、街によってコレクティーボの形が違うようだ。
同乗していた女子大生に記念撮影を頼まれ、一緒に写真を撮った。

バスターミナルに到着すると、イピアレス行きのバスチケットを購入。
やはり出発間際のバスは安くなるらしい。
すぐにバスに乗車し、出発。18時発。
もうちょっと後のバスに乗るつもりだったけど、よしとする。
明日は早く着きすぎなきゃいいんだけども。

泊まった宿：El Viajero Cali Hostel Suites & Salsa School

【住所】Carrera 5 # 4-56, Cali, Valle Del Cauca
【料金】26,000COP（8人ドミトリー）
【設備】Wi-fi、キッチン、プール、無料サルサレッスン
【評価】★★★★★

移動：サレント→カリ

1. サレント→アルメニア。コレクティーボで1時間。35km。4,000COP。
2. アルメニア→カリ。バスで5時間。180km。18,000COP。

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